水素社会実現に向けた東京戦略会議
 2020年に向け、見えて来たFCVと水素スタンド普及への道
水素スタンド元年が見えて来ました。カウンターも東京戦略会議を新設置
近未来自動車は、水素では番目です。 2014/5/31 掲載Ver1

本HPでは、2000年1月に初めて燃料電池自動車を紹介してから14年が経ちました。
その企画数は約15回。エコカーやFCVや水素スタンドを紹介してきた訳ですが、正直
トヨタは2015年FCV発売と言っているけれども、本当に後1-2年でFCV&水素スタンド
時代が来るの?と疑心暗鬼もありました。
しかしその私の不安を完全に払しょくする出来事が5月16日にありました。
東京都の舛添知事が「水素社会に向けての東京戦略会議を立ち上げたのです。
メンバーは、東京電力 東京ガス、JX、トヨタ、ホンダ、日産、岩谷等怱々たる顔ぶれ。
しかしその委員の中に、東京都石商の代表として唯一の中小企業として私もその委員に
選ばれてしまいました。きっと2020-2030年になって昔を振り返れば、水素社会への重要
な転換期は、この東京都の戦略会議だったと思う日が来ると思います。
今月は、遂に動き出した「FCVと水素スタンド」へ進捗をご紹介したいと思います。
                                      文責 垣見裕司

過去のエコカー、燃料電池、燃料電池車、近未来自動車の歴史を振り返る

本HPで 初めて燃料電池自動車を紹介したのは 2000年1月でした。
2000/1月 エコカーの実力はどこまで来たかNO1 1999年TMS報告とFCV紹介です
2001/1月 燃料電池とは何かの 自身の勉強も含めた企画です
2002/1月 エコカーの実力はどこまで来たかNO2 で2001年TMS報告
2003/10月 燃料電池車の実力はNO3、初試乗したトヨタFCVの感想と今後
2004/6月 家庭用燃料電池の実証試験報告 新日石のFCフォーラムで講演
2007/7月 近未来自動車の主流は何かNO1をご紹介したところ大ヒット。以来 
2007/10月 東京MS報告と「近未来自動車」NO2 近未来自動車は検索上位です
2009/2月 近未来自動車No3 では三菱i-Mievの試乗報告とFCV悲観論
2009/7月 近未来自動車No4 は発売開始後のi-Mievと充電事業を徹底研究
2010/2月 2009年東京MS報告でNO5 この頃はFCVの最低評価期でしたが
 トヨタ系シンクタンクテクノバさん主催の水素スタンドビジネスモデル委員会
 水素スタンドの普及成功のためのビジネスモデルを模索し始めました。

2011/7月 近未来自動車NO6 では震災で寧ろFCV時代は早まったと直感
2012/1月 近未来自動車NO7 ではFCV2011年の洗練されたスタイルに感動
2012/10月 水素スタンドの本格普及を考えると題しましたが その思いは
 確信に代わり、トヨタの委員会で勉強したことの全国講演も活発となり、
 以来 東京、大阪、長野、秋田、香川、福島、福井、名古屋等 色々な
 ところでFCVと水素スタンドの話をしております。そして
2013/10月 日本初のSS併設水素スタンド を報告し
2014/01月 近来自動車は燃料電池車FCEVか では水素スタンドを作る
 具体的な方法にまで触れています。その最後の提言が、正に今回の
東京戦略会議の主旨と同じだったので、私が一番驚いております。

水素社会に向けた東京戦略会議の委員就任 そこでの驚きと知事の本気度

今回のお話は、都石商経由で頂きました。本来なら荒木理事長自らご出席が
よいと思いましたが、都石で何度も講演してもらっている垣見さんがいいだろう
ということで、ご指名を頂きました。
エネ庁の委員は何度も経験しているので喜んでお引き受けしましたが、
後日頂いた東京都からの書類に気合いを感じました。まずは委員会名称です。
普通なら「水素社会推進検討委員会」程度だと思ったのですが、
水素社会に向けての東京戦略会議」で、委員会のレベルではないのです。
もう一つの驚きは、招聘状の差出人が、何と舛添知事名だったことです。
でも「名前だけだろうなあ」と思って、2014/5/16開催の第一回の戦略会議に
行ったら、舛添知事もちゃんと出席されていました。
 それでも冒頭のご挨拶だけされて直ぐに退席するのだろうと、思っていたら
前半の4社のプレゼンは勿論、全委員との自由討議も含めて、2時間の
開催時間、全てご参加頂いただけでなく、私の提言や質問にも、名前入りで
真摯にご返答頂き、本当に驚いています。
1年前は、トヨタさんの孫会社であるテクノバさん主催の水素スタンドビジネス
モデル検討委員会に東京都様も参加されていましたが、オブザーバーでの
そしてご役職も係長クラスであったことを考えると正に「隔世の感」です。


 写真提供 ぜんせき新聞 2014/5/16 報道関係者公開時撮影

議事内容が 都庁のHPに掲載されました

都庁のHP/エネルギー/都市エネルギーの推進/水素社会の実現 の頁です。
https://www.kankyo.metro.tokyo.jp/energy/tochi_energy_suishin/hydrogen/index.html
戦略会議事務局様に許可を頂いいたのでリンクを張りました。
委員4社のプレゼン内容もPDFでカラーで見れますので是非ご覧下さい。

水素社会の実現に向けた東京戦略会議
水素社会の実現に向け、水素エネルギーの利活用の可能性や課題等について
産学官が一堂に会して議論し、普及に向けた戦略の共有及び機運の醸ることを
目的として、「水素社会の実現に向けた東京戦略会議」を設置しています。
≪第1回≫ 
◆ 日時 平成26年5月16日(金曜日) 午後4時から午後6時まで
◆ 議題
・水素社会の実現に向けた東京戦略会議の設置について
・委員からのプレゼンテーション
  トヨタ自動車株式会社(821 KB) pdf
  JX日鉱日石エネルギー株式会社(2 MB) pdf
  パナソニック株式会社(971 KB) pdf
  川崎重工業株式会社(3 MB) pdf 
・自由討議
  正に自由討議なので私も忌憚のない意見を申し上げさせて頂きました。
  この部分は都庁HPでも公開になっていないので、その内容は差し控えますが
  私の提言や知事への質問やお願いにも真摯にご回答頂き、喜んでおります。

◆ 配布資料
次第(43 KB) pdf
資料1 水素社会の実現に向けた東京戦略会議設置要綱(92 KB) pdf
資料2 水素社会の実現に向けた東京戦略会議 委員名簿(119 KB) pdf
資料3 水素社会の実現に向けた東京戦略会議の進め方と課題認識について
その他  知事の活動紹介ページ にも掲載されておりました。

大きかったマスコミの反応

日テレNews24  2014/5/16 動画が見れます 
冒頭会議風景で 楕円テーブル左から三番目の委員が私です
http://www.news24.jp/articles/2014/05/16/07251289.html
 他に5/16夜23時からのNHKにも垣見さん3秒写っていましたよというメールあり
産経ニース 2014/5/16 写真に私の横顔
http://sankei.jp.msn.com/region/news/140516/tky14051622450002-n1.htm
環境ビジネスオンライン
http://www.kankyo-business.jp/news/007704.php
FNN ニュース
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00268758.html
日経ニュース 2014/5/16 23:00
燃料電池車普及急ぐ 東京都、減税や補助金検討
http://www.nikkei.com/ 長いので以下省略の最後にある
「出席者からは、最も需要の見込める都心部の地価の高さから、水素ステーション
 の 計画がないなどが指摘された」は私のコメントかもしれません。
また 業界紙では 2014/5/21のぜんせき新聞にも大きくご紹介頂きました。

その後の「FCVと水素スタンド」の普及を予感させる大きなニュース

日経新聞 2014/5/24 朝刊
 トヨタが水素インフラ 日米で展開 燃料電池車、普及促す
 「自動車メーカーが燃料補給インフラまで手掛けるのは初めて」
 はトヨタの発表なら非常に意味深いニュースしたが、(トヨタは否定)
 実は、JXも同様に移動型水素供給トレーラーは買うとも漏れ聞いているので
 両方把握しておくバランス感覚は必要でしょう。
日経電子版 2014/5/29 2:00
 トヨタ、燃料電池車を年内にも市販 官民の連携拡大
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2802Y_Y4A520C1EA2000/
 公約は2015年度?中?でしたらこれが本当なら1年近く早まったことになります。

今回の東京戦略会議の非常に大きい意義は何か

もちろん全国の都道府県の中で、最大の人口と経済規模、そして数百億円の
黒字財政の東京都と、舛添知事御自らが積極的な推進役になって頂いたことに
他なりません。しかし私は、FCVと水素スタンドの普及という新規の創大な事業
を進めるにあたって、非常に大きな意味を持つことがもう一つあると思います。
それは「2020年のオリンピック、パラリンピックに向けて」という大前提があること。
すなわち2020年までにという期限がしっかり決まっているということです。

逆に言えば、今までの「2015年に発売開始」とFCCJなり自動車会社とインフラ
整備を目指す会社が共同宣言をしたという話では、2015年に世界的な大イベント
がある訳ではなく、またその2015年に間に合わなくても罰則がありません。例えば
日産自動車等は、2015年の目標を2017年等へ下方修正しているくらいです。

もし自動車会社側が発売開始を遅らせるなら、先に作らされたインフラ側の維持
費等むしろマイナスです。その意味では、あまり根拠のなかった2015年でしたが、
今回は2020年のオリンピックパラリンピック開催という絶対的な期限が控えている
ので、今後一年間の東京戦略会議の議論で、具体的なロードマップが示されれば
今度は、国や都や各業界は責任を伴って、待ったなしで進んで行くでしょう。

その反面、2015年までに100箇所なり、あるいは東京なら40箇所の水素スタンドを
作らなくてはいけないという道義的ハードルは、オリパラが始まる前の2019年でも
いいとも言えるので、喜んでいるインフラ提供側の会社もあるかもしれません。
実は私もその一人です。

都庁の水素戦略会議事務局様よりお呼出し?→7/4プレゼン内定

そんな事を思っていた時、東京戦略会議の事務局の方からメールを頂きました。
 「会議中にもご発言をいただきました水素社会の実現に向けて垣見様が
  ご検討されている内容を事務方にお話してい頂けますか」とのこと。
勿論ですとお答えしましたが、その後が大変早いです。5月29日に都庁に参上。
ガソリンスタンド業界やオートスタンド業界の現状。特に過去からの減少状況と
苦しい経営環境で投資余力はないこと。また「よくわかるガスエネルギー業界」
の第5章 自動車向けガス体エネルギーから学ぶFCVと水素スタンド普及成功
へ具体例。そして本HPでは2013年10月と2014年1月の内容を説明しました。
実は事務局様は、既に私の本をご購入頂いて熟読されていたので、大変密度の
濃い有意義な時間となり、その日の結論は「次回7月4日の第2回委員会で、
プレゼン下さい」とのご下命を頂きました。それもトヨタやJXとの同様の時間を
頂戴できるとの事。誠に嬉しい限りで、本当に身の引き締まる思いです。

石油連盟様主催「石油セミナー」の講師を務めることとなりました

話はがらりと替わります。何と元売の団体である石油連盟様から講演の依頼
を頂いてしまいしまた。私の講演は、どちらかと言うと元売様には辛口なので
本当に私なのか。経団連ビルの石油連盟にもお邪魔して確認したのですが、
私でいいとのこと。誠に光栄なことで、謹んでお引き受けしたいと思います。
私の担当は北海道では、7月8日北見、9日旭川、22日函館、23日札幌です。
東北は仙台で7月18日金曜。お時間がありましたら是非お出かけ下さい。
パンフレットは以下の通りです。クリックしPDFを印刷の上FAXして下さい。

「よくわかるガスエネルギー業界」 早くも増刷改訂 2014/6/1版です

昨年11月に発行したばかりの「よくわかるガスエネルギー業界」は、お陰様で
売れ行き好調ですが、6月1日付けで、10数頁の改訂増刷となりました。
書店に並んでいるものは 2014年6月1日発行の第2刷であることをご確認の上
お買い求め下さい。アマゾン等もいつから最新増刷版になるか、私の方では
わからないので、弊社にご連絡頂ければ、暫定期間、2冊以上は送料無料で
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5月企画リンナイ「エコワン」についてのQ&Aを追加しました