SS新ビジネスモデル「あずかロッカー」NO5
報告とアンケートのお願い
あなたは 番目のお客様です。資源エネルギー庁様から補助金を頂き、昨年8月より開始した
私ども提案の「あずかロッカー実用化実験事業」も、この2月末で一応の区切りを迎えます。
ユーザーニーズ調査アンケートやシステム構築もあり、SSにて実際にサービスの展開を開始したのは
11月下旬頃からでしたので、実質的には2ヶ月間。そして2月中には、もう報告書を書き上げるとともに
その配布も終わらせなければ行けないというスケジュールです。そんな訳で、今月は現在奮闘中の
報告書に作成業務の中から、その一部を抜粋してお届けしたいと思います。尚、あずかロッカーHPの
SS及び関連業界様向けアンケート にお答え頂けれぱ、詳細な報告書を無料にてお送りすることが
出来ますので、この機会に是非ご協力下さい。
尚、あずかロッカーのNO1NO2NO3NO4をまだご覧になっていない方は、過去分もご覧下さい。
 2003/1/31 NO1 文責 垣 見 裕 司
 ご意見ご質問は、メインページの下段からどうぞ。
 
非常に重要な一般ユーザーのニーズ調査

今回の補助事業では、SSのお客様や近隣地域の皆様にとって「本当にニーズがあるか」を大切にするようご指導を頂いておりますが、顧客第一主義、顧客中心主義をモットーとする、私どもとも完全に一致しているご方針でした。従って事業開始の前にそして事業実施中も、ユーザーニーズ調査を実施して参りました。その内容はあずかロッカーHPの「一般ユーザー向けアンケート」にある通りですので、まだ実施されていない方は、是非ご協力下さい。その調査対象者は、
 1.SSにご来店されたSSのお客様。
 2.SS近隣にお住まいの方。SSのお客様ではない方がほとんどです。
 3.広く一般の方。ご住所は、全国レベルで分散しています。
ちなみにアンケートの御礼は、SSではウィンドウォッシャー液1本ですから、日頃からSSの従業員が、お客様と対話することに慣れていないと、出来ないオペレーションかもしれません。
近隣住民に対する、対面聞き取りアンケートは、若干ノウハウを必要としますので、専門の調査会社の方にお願いを致しました。 3の広く一般の方については地域が偏らないようインターネットを利用して行いました。 有効回答数は、1と2の合計で約400件、また3も約400件近くご協力頂きましたので、統計学上のサンプル数としては、まずまずの信頼性が出てくると思います。 尚、このアンケートの回答者に対する御礼の費用は補助金対象外ですので、今後申請を検討される方は、ご注意下さい。

ニーズ調査の結果はどうだったのか。結果が直ぐ出る上記3で説明します

1.お歳暮等、配送品が多い時期で、あなたのご家庭では、1か月で何個ぐらいの配送品がありますか。
 ご自分で購入された通販の商品等自分宛に送った配送品は含みポストに入るものは除きます。
A.少ない 93 24% B.10個以下 243 63% C.20個以下 33 8% D.10個以上 13 3%
2.配送されて来た荷物をご不在等で受け取れず、不在票が入っていたことはありますか。
A. 宅配品は、ほとんどないので、不在で受け取れないということもない。 23 6%
B. 自分や家族が在宅しているので、概ね1回の配送で受取っている。 43 11%
C. たまには不在で受け取れないこともある。 218 57%
D. 外出が多く、不在で受け取れないことの方が多い。 98 25%
3.不在票が入っていた場合、あなたはどうされていますか。
A. 当日の夕方16-18時頃、または夜 18-20時頃に再配送を依頼する 208 54%
B. 当日の深夜20-22時頃に、再配送を依頼する。 45 11%
C. 週末やご自身のお仕事が休みの日等に、再配送を依頼する。 95 24%
D. 特に連絡はしない。連絡しようと思うが忘れてしまう。
  (結果、宅配業者の再配送を待つ)
12 3%
E. その他(自分で取りに行く等) 22 5%
4.あなたにとって大切な休日等に再配送を依頼した際、あなたが想定していた時間に届かず
 休日の過ごし方に支障を来たしたことはありませんか。
A. 休日に再配送の依頼はしない。そのようなことは、過去になかった。 97 25%
B. そのようなことは、過去にあったが、特に気にならなかった 71 18%
C. たまにしかないが、不便に思う。改善を期待したい。 185 48%
D. よくあり、不便に思う。なんとかしてほしい。 29 7%
5.郵便局の局留めや配送不在時の保管サービス等は、発送元が郵便でないと利用出来ませんが、
一般の宅配会社の配送品等の受取代行が、当SSで出来るとしたら、あなたは利用して見たいですか。
A. 興味はない、利用しない、その必要がない。 43 11%
B. 自分は利用しないが、世の中のニーズはあるかもしれない。 131 34%
C. そのサービスがあれば、利用するかもしれない。 190 49%
D. 1個あたりの金額が最大***円までなら利用したい。 18 4%
6.ご性別は?
男性 177 46% 女性 153 40%
7.ご年齢は?
10代 12 3% 20代 106 27% 30代 99 25%
40代 77 20% 50代 26 6% 60代以上 10 2%
上記で肝心なのは、ずはり設問5です。厳しい見方をして回答Bまでがニーズがないとしても
C+Dで 少なくとも50%以上は、不在時の持ち戻りや再配送について、ご不満を持たれている。
そしてその改善を希望していて我々のあずかロッカーサービスに、何らかの期待を持っている。
と判断してもよいのではないでしょうか。

生みの苦しみ! 当初増えなかった会員登録数

しかし、上記の様にニーズはあると答えて頂いても、NO3のご報告の通り、600枚撒いたポスティングの効果は、僅か2枚。そしてSSでの洗車待ちのお客様に、書いて頂いたアンケートもニーズがある、更には、「面白いサービスだね」とか「会員として登録してもいいよ」との良い感触を頂いているにも関わらず、やはり会員登録数は、徐々にしか増えませんでした。理由は何故か。ニーズがあると答えて頂いているのは、我々への同情で、本当は、ニーズなど無いのではないか。一時期は正直申し上げて悩みました。そしてHPでの登録方法や登録内容の簡略化など、出来ることから始めましたが、根本解決には至りませんでした。

出来ない言い訳を考えるより、どうしたら出来るかを考えよう、インターネットカフェ?登場

「出来ない言い訳を考えるより、どうしたら出来るかを考えよう」は当社の第二モットーですが、これに照らして考えるみます。
 すなわち、SSで洗車待ちのお客様が、チラシを見られたり、アンケートにお答え頂いて、折角登録しても良いと答えられた方に、家に帰ってからご自身でご登録を頂くのをただ待っていた事に反省し、SSのパソコンで、お客様と一緒に、或いはお客様のお手伝いをして、その場で登録してしもらおうという対策を決定しその環境を即時に作り上げました。具体的には、各SSにADSLを申込む共に、裏の事務所にあってパソコンを、お客様が洗車待ちをされる休憩室(販売室)やPOSカウンターの横に、インターネットカフェの如くおいて、自由に触って頂ける環境を11月下旬までに完成しました。また12月と1月は「あずかロッカーのサービスの告知とご興味を持たれたお客様のご登録は、弊社の柱でもある「洗車」と同等以上の優先順位である方針をを明確にするとともに、お勧めする従業員のES(満足度)も向上してもらえる対策を講じました。

増加し始めた新規会員登録数、ご利用数(体験デモ含む)、実験SSとしての収益

会社方針として優先順位を明確化、社員各位のやる気と満足度向上策、そしてお客様の興味やニーズががようやく一体となった結果、11月下旬から新規会員登録数が増え始め、1月末日現在までの2ヶ月間に累計180名様にご登録頂くまでになりました。また利用状況も、ご利用方法をご説明させて頂く為のデモンストレーションを一部含みますが、実施SS 2ヶ月間累計で160個に達しました。一個200円で合計32,000円。洗車換算で、20台程度の料金ですが全く新しいビジネスでの収益だけに感慨無量でした。
一方実験SSにおける、1SS一ヶ月当りの経費増は、パソコンぐらいで、5年リース換算で、月3000円程度。その他、告知用のぼり旗とか横断幕はチラシ等が必要ですが、これは損金計上出来る初期(販促)費用と考えれば、ランニングコストは殆ど変わりません。またインターネットに繋がるパソコンであればその性能や機種は選びませんから、事実上の運営における収益的リスクはないと思いますので、実験してみる価値は多いにあると思います。

本部は無人?、補助金を利用させて頂いて、低コスト実現

運営SSのランニングコストが掛からないということは、一見本部のランニングコストがかなり掛かりそうですが、それをIT技術でもって、インターネットのサーバー上に、最低限のシステムを安価で構築出来たところに、すなわち本社事務所もなく、基本的には専用人員もおかず、それでも24時間対応を実現したところに、あずかロッカーのサービスの成功へのもうひとつ鍵があると思います。具体的な流れとしては、新規お客様の会員登録業務は勿論、受取申込=受注、それをSSへ自動転送するシステム、SSから確認メール到着後、お客様にそれを自動転送して、受発注契約成立。お荷物が届く予定日には、本部からSSに対し、そろそろ届く頃ですの確認メール送信。SSから配送品到着の連絡が入れば、それをお客様へお知らせするメールの自動発信する総合的なシステムです。
そして、必要最低限のレベルではありますが、SS別の売上実績管理や、今のところ20%程度を予定している本部としてのロイヤリティー収入の算出まで、今回の補助金で賄えた事が、本部機能をローコスト化出来た最大の要因たど思います。その意味でも、この機会を与えていた補助金制度と、資源エネルギー庁様、石油協会様に改めて感謝申し上げる次第です。

効果測定って何?、今年度から始めて導入された評価方式

平成14年度の補助金制度の全く新しいところは、何処でしょうか。私は、全石連や都道府県石商だけでなく、我々一業者でも3社以上のグループさえ結成すれば、補助金申請の資格が与えられたことだと思います。しかしもうひとつは、より厳しい評価方法が加わったことも見逃せないと思います。それは「効果測定」という概念です。すなわち、多額の予算を使っては見たもののそれが、当初の計画通り、その機能を果たしたのか、そして効果がちゃんとあったのか。もし当初の計画通りに行かないとすれば、その失敗原因は何なのか、また改善方法はどのようなことなのか等を「抽象的な精神論でなく、具体的に、出来れば数値化して報告する」ということだと思います。日本人的悪い癖で、石油協会やご当局に「雛形はあるのですか」と思わず聞いてしまった私ですが、初めての実施に前例もなく、それも含めて自身が信じる一番良いと思う方法で行う、というのが、我々グループの結論となりました。その方法としては、この効果測定の内容の信頼性、公平性を高めるために、我々だけですべてを書き上げてしまうのではなく、実績ある調査会社にもお願いすることにしました。その具体的内容ですが、実験SS経営者、従業員、そして事業の収支等の我々サイドだけではなく、会員登録されご利用頂いた方の中から、何名かのご感想を聞くだけでなく、会員登録はしたけれども2ヶ月間、利用しなかった人にも、その理由等をお伺いするものです。これだけでも、今までの補助事業には無かった厳しい内容(しかし私は税金を使わせて頂く者としては当然と認識しています)に加え、SS近隣にお住まいの方は、このサービスをどう考えるいるのか、も調査してみようという厳しい、でもやりがい甲斐のあるご提案を頂き、挑戦させて頂くこととしました。

お客様でありそして近隣地域住民の声!、隣接マンション自治会との対話集会

しかしお客様ですら申し訳けないに、SS近隣にお住まいの弊社SSをご利用したことのない方々に、広く手前どのもサービスへの、ご意見を聞くことが出来るのだろうか。そんな時、亀戸SSに隣接する350世帯のNマンションの自治会様から役員会の時に「あずかロッカーの話を聞いてやろう」と誠にありがたいお話を頂きました。ポスティングの時の反応は、無いに等しかったのですが、皆様心の底では、面白そうなサービス、日常のちょっとした不満を解消出来るサービスとして、お心にとめていた頂いたようでした。
そして1月12日、連休中日の日曜朝にもかかわらず、予定人数を大幅に越える40名様にご参加頂いた説明&懇談会は、大成功でした。
私からの10分の説明に対して、皆様から色々質問が飛びだし、それにお答えしている時間の方が遥かに長いという程、盛り上がっただけでなく、日頃の当社SSへの印象やエネオスマークに対するご評価なども含め、30分近く懇談させて頂きました。またSS経営者として、お客様集団というか、地域社会や自治会との集団としての対話は全く初めてしたので、本当によい経験をさせて頂いたと思っています。ちなみに、将来 NHKの「プロジェクトX」から出演交渉?が来てもよいようにデジタルビデオで撮影し、VHSテープと mpg1の動画ファイルでCDRにしましたので、いつか皆様にご披露する機会があればと思っております。

予想外の嬉しいニーズも発見出来ました

今回の実験事業では色々なことを学びましたが、想定しなかった新たなる発見もありました。
それは、不在を予想していなかった、都心や商業地でもあずかロッカーのそれも法人からのニーズがあるようなのです。具体的には、マンションの1室で事業をされているような、従業員数にして、2-3人の小規模法人様です。昼は営業で全員外出している場合、例えば電話なら、留守録電話や、転送電話での代行秘書サービスがある訳ですから、宅配業者様が一度は配達してもし不在だったら、前のSSのあずかロッカーで代行受取をするサービスが、あっても良いのかなと思います。そしてご貴社される時に、SSにおより頂くとかすれば、お客様もタイムロスなく受取れる訳ですし、宅配会社としても、再配送の必要がなくなる訳です。

今後の課題、宅配会社との業務提携?協業化?への道

この場合は、1個1個インターネットで頼むというよりは、全部あずかロッカー宛に送り月極め固定料金性にしてにお安くする一方、宅配業者様から従来の再配送に見合うコストを頂ければ理想だと思います。実際不在の場合は、あずかロッカーに転送して下さい。とう覚書を、お客様とあずかロッカーSSと宅配会社で締結すれば実現出来ない話でもないようです。
弊社では、クロネコヤマトさんと発送時の取次店として契約があります。前述の効果測定という意味も含め、第三者である調査会社の方と、先日ご訪問してきましたが、非常に有意義な懇談をさせて頂きました。ここでご説明したいところではありますが、大きく言えば、業界を超えた業務提携への模索ですので、先方様にも了解を頂きながら、慎重にご報告して行きたいと思いますので、詳しくは、下記の公式報告書送付まで、お待ち頂ければ幸いです。

公式報告書を差し上げます。

さて最後に改めてSS業界並びに、POSやIT、用品関係、TBP関連業者様にお願いです。
あずかロッカーのホームページの左下に、「SS並びに関連業者様向けのアンケート」ががあります。これは単に本サービスへの感想をお伺いするだけでなく、どのくらいご興味があるか、もつと詳しい話を聞いて見たいか、本サービスが立ち上がった場合は、実験店として参加のご意思があるか、その初期費用の許容範囲等やお伺いしております。もっとも次年度も、もし補助金を申請し、もしそれが継続して認められることとなれば、その初期コストも限りなくOに近づきますので、SS業界並びにSS関連業界の皆様の感心を是非お伺いしたいと思いますので、よろしくご協力の程お願い申し上げます。アンケートの記入頂いた方への御礼として、先着300名様に「あずかロッカー」サービスの公式報告書を 来年2月末頃に無料にて発送させて頂きますの、興味のある方は是非、ご利用下さい。
最後に今回の補助金を通じて本当に良い勉強をさせて頂きました。機会を与えて頂いた、ご当局様、石油協会様、また応援して頂いた関係者様に改めて感謝申し上げるとともに、私どもの実験が、SS業界の皆様や消費者の皆様にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。