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SS新ビジネスモデル あずかロッカーNO2 1SSからでも開始可能なミクロスタート法のご紹介 |
サービスの名称が、「あなたの秘書箱」から「あずかロッカー」に変わりました
昨年私どものご提案した新ビジネスモデル「配送物品受取代行サービス」は、一言で申し上げると、発送元が郵便でないと利用出来ない局留めや私書箱サービスを、一般の宅配業者やデパートの配送業者様からの発送でも、お客様の近くのSSで、この私書箱局留めのサービスを行ってしまおうというサービスです。そしてその派生効果として、宅配業者のお客様不在時の持ち戻り率の低下にお役に立てるだけでなく、宅配業者様と提携してその物品をSSで預かったり、再配送依頼があった場合は、SSが宅配業者様と契約し、宅配業者様に代わってお届けするサービスです。
これを「秘書箱」というネーミングだけではなかなかご想像頂けないこと、秘書箱の「ひ」と私書箱の「し」が言いにくいなどのご意見を踏まえて、「あずかロッカー」というネーミングも合わせて発表させて頂きたいと思います。
「あなたの秘書箱」改め「あずかロッカー」のその後の経過は
ある元売様にご相談したところ「実用化に向けて検討をしたい」との大変ありがたいお言葉を頂戴しました。しかし現在の競争社会のせいでしょうか「その系列だけ」の「独占」或いは「他社との差別化のために」と利用したいとのことでした。本サービスは、発送元がどこの宅配会社でも、郵便局でもそれこそデパートの配送でも、その発送元を選ばないのが最大の特徴ですから、受取りが特定の元売系列だけというのは如何にも残念です。SS業界として、敷地面積やバックヤード、視認性、立地、数等で上回ってはいるものの、ITでは1周引き離されているとも言われているコンビニ業界と競争する為には、SS業界として系列を超えての実現が是非とも必要なので、広い心でご理解頂きたいと、引き続きお願いしているところです。
一方複数の大手宅配業者様にもお話をしたところ、大変興味を持っておられるとのことでした。都心周辺部の住宅地域における不在率というか持ち戻り率は30%にも達し、その負担は極めて大きく、それが減少するなら、コストの一部を負担してでも検討してみたいとのことでした。そして宅配業界としても、物流拠点は多くしたいもののコストのバランスがあるので、最終物流拠点としてのSSには大変魅力を持っておられました。更にはSSのアイドルタイム等にSS従業員が宅配業者様に代わって代行配送してはどうかという私のアイデアにも、深く興味を示して頂きました。
またSS業界へは、全国のSS組合の連合団体である全国石油業商業組合連合会(通称全石連)の色々な新事業等を検討する「事業多角化部会」とその中の「電子商取引検討委員会」で、2度に亘って講師として招かれ、アイデアを発表して参りました。参加して頂いた委員の皆様には、多くの方に賛同頂きましたが、そこからなかなか進まないのが組合や連合体組織の常ですが、こちらの方は機会があれば、気長にご説明して行こうと思っています。
一方ご当局様にも大変ご評価を頂きました。そして理解ある組合関係者のご尽力と神奈川石商様のご理解のもと「SSが地元地域における物流拠点として何らかの機能を果たせないか」を検討するワーキンググループが11月から立ち上がりました。私もその一委員として参加させて頂きましたが、SS業界のみならず、宅配業界様、ITやEC関連として銀行のEC事業部様、そして宅配ボックスシステムを提供しておられるフルタイムシステム様にも委員になって頂きました。この内容は、3月末に神奈川石商様から経済産業省資源エネルギー庁、平成13年度地域消費者ニーズ把握等円滑化事業として、SSにおける「物流」機能併設による共同事業の新たなる可能性、という内容で発表されております。ご興味のある方は、4/20のぜんせき新聞から連載で発表されておりますので、是非それをご参照下さい。
全国展開方式によるマクロスタートなら、最低10000箇所ほしい拠点数
ところで「あずかロッカー」サービスは、お客様の立場にたって考えると、駅からご自宅までの間か、ご自宅から徒歩圏内にある事が理想でしょう。そうするとコンビニ総数以上の4万箇所が必要になってきます。これを徒歩ではなく車で10分圏内としても、やはり2万から3万拠点を最終目標とするにしても、HP等にアクセして頂いた方をがっかりさせないためには、スタート時でもやはり 1万箇所はほしいところです。
しかしこの数を短期間に系列を超えてお集まり頂くことは、半年間動いて来た感触としては、
極めてむずかしいと思います。では、このあずかロッカーサービスは実現しないのでしょうか。
NHKの「プロジェクトX」という番組が大好きな私としてはここであきらめる訳には行きません。
ニーズは間違いなくあります。転んでもタダデハ起きない、原点に返って考えてみると、すばらしい案が浮かんできました。まずは次の写真から見て下さい。
1SSからでも出来る、「あずかロッカー」ミクロスタート版のご提案
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上の写真は弊社亀戸SSですが、見て頂きたいのは後ろにある総数360戸という大きなマンションの方です。もし前述の「あずかロッカーサービス」の本部を先に作り、フランチャイズ的に始められたとしても、亀戸SSに限って考えれば、お客様の中心は、やはりこのマンションにお住まいの方々なはずです。では、何も全国展開が先でなくても、このように各地であずかロッカーサービスを草の根のごとくスタートさせておいて、それを後から同じブランドやネットワークで結んでもよいのではないでしょうか。
ちなみにこのマンションでは、不在時に管理人さんが、配送されて来た荷物を預かるシステムはありませんし、昨今新築マンションに、たまに見られる宅配ボックスも設置されていません。
ということは、宅配ボックス的な業務を我々が替わりにやる事は出来そうです。
一方私どもはクロネコヤマト様の発送時の受付代行は従来からやっているのですから、発送時にお預かりしている私どもが、望まれるなら配達時に一時預かりをしても、全く0から始める業者よりは、遥かになじみ易いのではないかと思います。
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一方上の写真は、いなげや殿と併設している弊社田無SSです。過去にご紹介したこともありますが、読者の皆さんは、この田無SSから半径100mの徒歩圏内に、いわゆる集合住宅は皆さんは何戸あると思いますか。100戸?、200戸?、300戸?、400戸?。正解は、こちらです。
SSWGでご一緒したフルタイムシステム様のカタログによれば、一般に90戸あれば、もっとも基本的な、3列9ボックス式の宅配ボックスでビジネスになる とのことです。側道を渡ったり或いは最大100m歩いて頂く分、1/2か1/4のニーズで見なくてはならないでしょうが、私どもの亀戸や田無で試して見る価値はありそうです。
1.最初の配送は宅配業者が普通に行います。届先不在の場合は、通常の不在票の内容に加え
届けられなかった配送品は目の前の提携SSに保管してあり、お客様自身でも引取り可能
であることを併記し、配送車は物品を基地まで持ち帰らずSSに預けておきます。
2.その不在票を見て、お客様自身から当社SSに引き取りに来た際には、お引渡しします。
この場合SSは宅配業者から再配送経費削減分を配送会社から後日清算で頂きます。
3.そのお客様が再配送を希望された時は、宅配業者に代わって配送代行を行います。
お客様がSSの配送可能時間(例えば20:00-23:00)に再配送をご希望した場合は、
SS従業員が配送します。この場合、各宅配会社のご要請により、配送会社の制服を着用も
考慮しています。配送料は宅配業者様から後日清算し頂きます。
4.これを更に進めSSのアイドルタイムに配送業者に代って近隣徒歩圏内への配送を行います。
これは更に積極的に宅配業者さまと提携した例ですが、現実に午後だけとか夕方から夜
という特定時間帯のみのアルバイトでやっておられる配送員さんもいらっしゃいますから、
ビジネスとして検討の余地はありそうです。
5. そして1-4の段階と並行して、お客様の意思で、最初からSSの「あずかロッカー」宛てに、
配送した荷物をお客様がご都合の良いときに取りに来られるよう、頂っておく
「あずかロッカーサービス」があることを周知していきます。この5の段階での最大の特徴は
もはや宅配業者様の持ち戻りコスト削減のための報酬ではなく、新ビジネスとして、この
「あずかロッカー」サービスが認知されたといっていいでしょう。
それこそ駅でも、300-500円くらいの価格で、ロッカービジネスとして認知されていますから
採算としては、十分に合うでしょう。そして駅ではむずかしいお車での受取も出来ますが、
今のところ駅のロッカー宛てに荷物を送ることが出来ませんから、当分の間この
「あずかロッカーサービス」は、新しいビジネスモデルとして優位性を保てるでしょう。
ところでこのミクロスタート案については、現在どんなことが問題なのでしょうか。
私どもの能力の範囲で色々調べて見ました。
1.まず倉庫法?ですが、発送時の取次ぎ品を既にお預かりしている以上問題ないようです。
2.配送車両を使用する場合は、近くても緑ナンバーを取得する必要があるようですが、
今回は、となりや向かいのマンションに徒歩等でお届けするので問題はなさそうです。
但し、灯油販売店がお中元の配送代行を行っているのを皆さんも見かけると思いますが、
宅配業者の下請け等の立場で、かつ短期間なら警察に届ければ、緑ナンバーがなくても
配送代行は可能のようです。
3.預かり中の瑕疵については、我々はあくまで、宅配業者の提携下受けとして、何かあった
ときには、まずは宅配業者が加入している保険等を利用して責任を負って頂き、その上で
宅配業者と我々の間でご相談することになりそうです。ちなみに、宅配業者様の制服を
着る着ないも、ご相談した3社により見解が異なっていましたので、この辺は各社さまの
ご方針に従うということになります。そして短期ながら配送員研修を受講することは、申し
上げるまでもありません。
4.一方「あずかロッカー」サービスがスタートすれば、これは宅配業者の下請けではないので
1個数円というような、従量性の保険を契約しなくてはならないでしょう。宅配業者は皆同様の
保険に入っておられますので、宅配業界や損保保険業界のご協力が得られれば、クリアー
出来る問題です。
5.最後の課題は、宅配業者様とのデータ授受と責任分解点の取り決めです。
昨今の物流業界は、今どの荷物がどこにどういう状態にあり、予定通りに配達出来るか等の
状態をリアルタイムで把握することを大切にしています。従って不在時に宅配業者の責任に
おいてSSで預かっているという状態を、宅配業者様システムに従い、配送車内保管の他に
表現出来るように、して頂かなくてはなりません。それを配送伝票で把握するにしても、
現在のままでは複写枚数が限られていますから、我々が替わって届けた場合に、お客様
から受取の判子を頂いたものを伝票やデータとして、どうフィードバックするのか。
この辺となると、最終的には、iモードかハンディターミナルを利用したシステムを、宅配業者様
に納得して頂けるもの=結局は宅配業者に作って頂かなくてはならないでしょう。我々SSで
テストする場合にそこまで必要かどうかは分かりませんが、最終的にはこれも検討しておかな
ければならない問題のひとつです。
さて最後に弊社の特許出願に対するご質問がありましたのでお答えしておきたいと思います。
弊社は、本サービスの構想を3年前くらいからあたためておりました。そして一昨年友人の弁理士にご相談したところ、これは「ありそうでなかったサービス」だから結構行けるかも。とのご意見でした。そして私の予想を覆し特許庁にとりあえず受理して頂きましたので数年後が楽しみです。
しかしこれは参加される個別SSの皆様から法外なロイヤリティーや本部費を頂こうということが、目的なのではありません。むしろ、苦悩するSS業界が、広さ、立地、ハード、数、視認性では、コンビニをはるかに上回っているにもかかわらず、ことITに関しては1周以上遅れている現状を打破する為に少しでもお役に立ち、正にコンビニ業界と対等に競って頂けることを願っております。
従って、特定の系列や特定の会社がこのアイデアだけをもって行き、結果としてSS業界全体の利益にならないということを、特許申請中という灰色の権利で抑止するためのものです。
それは今後特定の企業や団体が、後から特許をとって独占してしまうことも防止しているのかもしれません。その意味では、パソコンソフトでいう、Windowsではなく皆さんとともに育てて行くLinuxを目指しているいえます。
もし今回の提案が、宅配業界様にご了承頂ければ、弊社が実験台となってスタート致します。
そしてご有志がいましたら、一緒にやりましょう。そしてお互い情報交換をして、Linuxのように
この「あずかロッカーシステム」の完成度を高めて行きましょう。
そして草の根の参加者の数が例えば100になったら、皆で資金を出し合いネット上にHPを開き
本部機能を設置しましょう。逆にその時までは、本部費は極力かけずにローコストで行きたいと思います。そしてもし加盟ネットワーク数が1000になったら更に本部を強化して、全国展開を図っていくというボトムアップ式の展開の方が、ネット時代だからこそ可能になったこれからの方法なのだと思います。
幸い、ご当局様もご理解を示して頂いていますので、可能なら補助金等も申請して見たいと思いますが、普通に費用を掛けてみても、グループで申請出来る3000万円で十分でしょう。
是非皆さんのご意見を聞かせて頂ければ幸いです。