SS新ビジネスモデル「あずかロッカー」NO3
 補助金を頂いていよいよスタートしました
あなたは 番目のお客様です。昨年9月にご紹介した「配送物品受取代行サービス」
その名も「あなたの秘書箱」。本年5月には、「あずかロッカー」にネーミングを変更するとともに、
全国1万SS等のマクロ規模ではなく、1SSからでも出来るミクロスタート方式も発表させて頂きました。
そして7月に企画で、エネ庁様の補助金申請をしたところまではご報告しましたが、ご興味を持って
頂いた方から「その後どうなっている」とのお問い合わせを多数頂いておりました。しかし通常の仕事
に加えこのHP、更にこのあずかロッカープロジェクトが乗っかってしまったために現在超多忙になり、
すべてのご質問のメールにお答えすることが出来ません。つきましては、本企画においてまとめて
お答えさせて頂きますので、よろしくご理解の程お願い申し上げます。2002/10/4 NO2 文責垣見裕司

膨大な補助金申請資料

何もかもが始めての経験だったので、やはりここからお話しなくてはいけないでしよう。
まず、補助金申請に必要な提出書類の多さに驚きました。改めてご説明致しますと
補助金交付申請書1枚、事業者の概要2枚、SS業以外の方にも構成員をお願いしたので
SS外構成員選定理由書1枚、事業計画書6枚、経費明細書1枚、確認書1枚、申請事業の
概要書1枚、グループ規約1枚、補足説明書1枚、事業説明資料11枚、計A4紙23数枚です。
一応雛形があったのでそれに沿って書き始めたのですが、今回の第2回募集は、第1回の
時と提出仕様が少々異なることが分かり、その都度ご指導戴くということで、石油協会との
往復は、5回以上に及んだと思います。
しかし戸惑っておられたのは、私どもばかりではなかったようです。実は今までは組合や
全石連にしか補助金の申請は事実上許されていませんでしたが、今年度からは、我々の
ような任意グループでも申請出来るようなり、我々にとっては大変有難いのですが、それに
伴う細則や資料の雛形が追いついていなかったようです。
また数多くの申請の中から、第1回は約50件、第2回は約40件が支給対象となりましたが、
これを石油協会では少人数で対応されているとお伺いし、改めて驚くとともに、そのお仕事
の大変さに深く敬意を評する次第です。

最初に感じたことは、補助金を利用させて頂く事の大変さです

こうしてなんとか完成した申請書を、6月12日に全国石油協会に申請書を提出しました。
「ヒヤリングを希望しますか」を書く欄があったので、もちろん◎(二重丸)をして、7月3日は、
ヒヤリングならぬスピーキングをさせて頂いて、待つこと1ヶ月。8月3日に待ちに待った
「補助金交付決定通知書」を頂き、我々も「申請者」から「補助事業者」に変わりました。
そして次に驚いたのが「熟読しておく事」との通達のあった資料が非常に多かった事です。
例えば、事業業務報告書、別添1補助対称経費明細書、別添2費用支給基準、別添3
留意事項等でしたが、熟読の結果、補助金を戴くということが、如何に大変か、と同時に
その重みも分かって来たという意味では、良き勉強になりました。
例えば100万円を超えるニーズ調査やソフト開発業務等、委託先との契約書の作成は、
慎重の上にも慎重を期し、定められた方式の通り実施すべき事は良く分かるのですが、
数万円の物の購入、例えばコピー1枚でも、基本的にはまず複数社から見積を取り、
その一番安い会社に発注し、委託契約書も作り、業務が終わったら、請求書を貰い、
極力銀行振込みする。それも窓口で銀行印のある振込依頼書をもらっておく事が必要で
自動引き落としは好ましくなく、ATMを利用しての振込も諸注意が必要、という感じです。
その一方で石油協会としても、色々な問い合わせに関しては、限りなく問題のない方法を
回答するのが
お立場である事も、同時に分かってきました。折角我々任意グループにも
補助金の門戸を広げて頂いた訳ですから、今後は制度全体として、透明性と簡略化を
どうすれば共存出来るのかを、検討していけばよいように思います。
もし我々が楽をしようと思えば、OOコンサルタントに、すべてを委託する契約をすれば
その分実用化実験に専念出来るのですが、当然費用は高くなる訳で、貴重な税金を
使わせて頂く身としては、難しい選択なのかもしれないと思っております。
前置きが長く
なりましたが、本プロジェクトの推進役と同時に、事務局も勤める弊社としては、精神的
エネルギーの1/3程は、事務作業費やしている現実もお話したいと思いました。
委員会を設置していよいよスタートです
さてようやく「あずかロッカー」の方に話を移しましょう。
多方面から一応前向きな感触を得ていたので、構成員の皆様にお知らせするとともに、
業界有識者の方々にも大所高所からご意見を戴きたいと、事前にお願いしておきました。
そして8月7日に記念すべき第1回、あずかロッカー実用実験実施委員会の開催となりました。
会議は15:00-19:00 までその後弊社からお弁当を出させて頂きましたので、延々5時間です。
第1回の議題は、以下の通りです。

1 垣見委員長挨拶
2 委員自己紹介
3 あずかロッカーサービスの詳細説明
4 あずかロッカー補助金申請に至る過程説明
5 報告書作成と効果測定その意義について
6 報告書作成及び効果測定委託先候補各社のその内容と見積もりについて
7 報告書作成及び効果測定委託業者決定
8 事前SS別ニーズ調査事業について
9 ニーズ調査実施SS選定について
10 ニーズ調査業務委託業者決定
11 事業実施に必要なHPとその内容
12 事業実施に必要なシステムやソフト開発の内容について
13 ソフト開発業者の候補と各社の見積もりについて
14 HP及びソフト開発、委託業者決定
15 インターネットレンタルサーバー、パソコン等のレンタル品について
16 その発注先について
17 事業実施のためのタイムスケジュール作成
18 一般向け及びSS業界向け周知方法について(HPと新聞周知広告)
19 告知、広告ちらし、のぼり旗、横断幕、ポスター等について
20 事前ニーズアンケートの内容検討とその実施について
21 SSで必要な事前準備について
22 その他  

という内容です。私としては、貴重な補助金を頂く訳ですから、これ以上のやり方はないと
思うくらいやらせて頂いております。もっともその分、構成員や委員の皆様には多大なる
ご負担をおかけしており大変申し訳なく思っております。

配送物品受取代行サービス「あずかロッカー」の詳細説明 と Q&A

弊社HPの読者である皆様は、「あずかロッカー」がどんなサービスか既にお分かり頂いている
ことかとは存じますが、初めて聞く方もいらっしゃったので、改めて「あずかロッカーサービス」
を説明させて頂きました。内容は、HPで公開してきた NO1 、 NO2 の通りですが、その後
委員の皆様から大変鋭いご質問を頂きましたのでそのQ&Aをお知らせしたいと思います。

Q1.あずかロッカーを実施するSSでは、ロッカー代としての費用はいくらかかりますか?
A1.あずかロッカーというのは、サービスをイメージするためのネーミングであって、
   実際にSSで「ロッカー」を購入して設置するわけではないので、安全に保管できる
   場所があるなら、ロッカー購入費用はかかりません。この点は、業界の過去の施策や
   補助金にありがちな、先にロッカーという「ハードの購入ありき」ではなく、あくまでソフトと
   システムの問題であると言うことが、最大の特徴であると思います
  
Q2.今回の実験では、宅配業者が配送して不在だった場合の配送品も受取るのですか。
   またSSはそれを再配送するのですか。
A2.今回はお客様があずかロッカーというサービスを事前に知っていて、お客様の意志で
   SSを届先に選んでいただいた方のみの受取代行します。宅配会社との提携は発送時の
   受付代行のみで、配達代行の契約までは締結出来ておりません。従ってSSからの
   再配送は今回行いませんが、お客様が追加料金(+100円)を認めた場合は実施します。

Q3.本人確認の方法は?
A3.運転免許証や写真つきクレジットカードが理想です。
   写真のない健康保険証などの場合は初回登録時か(写メール対応です)初回受付時に SSで撮影します。

Q4.本人以外が受け取りたい場合は?
A4.初回登録時に本人のみか、同居の家族にも渡してよいかの選択や申込荷物ごとの選択
  も考えています。但し家族受取の場合は、家族の写真登録 が必要になります。

Q5.不在時のみSSで代行してもらうことは可能ですか?
A5.本人が配送会社と事前に書面で契約していれば可能です。宅配業者としてもメリット が
   あるので、お客様と宅配会社と我々あずかロッカーとの3者連名の雛形を検討しています。

Q6.着払いはできますか?
A6.SSへ事前に入金して頂ければ実施できるシステムにしてあります。

Q7.配送業か否かはどのように判断するのですか?
A7.車を使用するかどうかで決まります。従って歩いて前のマンションに荷物を届ける 場合は
   配送業(緑ナンバー)の登録はいらないようです。

Q8.当日受け取りに来られなかったらどうするのですか?
A8.レンタルビデオ店のように1週間目くらいから遅延料金をいただきます。
   1ヶ月してもお店に取りに来られなかったら廃棄して良い様な約款を検討しています。



最初はSS近隣の消費者のニーズ調査からスタート

さて本プロジェクトで最初にやることはニーズ調査です。
我々が良いと思っても自己満足ではいけません。
また環境や立地の違いにより、ニーズが異なることは、
容易に想像がつきます。そこでまずアンケートを作成。
また単なるニーズ調査だけで終わるプロジェクトでは
ないので、サービスをご希望される方には、
「モニターユーザーとしてご登録頂いたらどうか」と
言う事になり、お名前等も書ける項目を用意し、更に
「どんなサービスかその概要を説明するチラシも必要」
ということになり、サービス告知チラシも作りました。
これを亀戸SSと道路を挟んだ東側向のNIマンションに
390枚、その裏の都営団地に140枚、その他近隣の
中小マンション、アパートに約120枚、合計約650枚近く
配布することとしました。

たかがポスティング?、されど今回のプロジェクトの第1歩です

ポスティングそのものの作業は、ニーズ調査を委託するU社にお任せするのですが、
お伺いしたところ、高校生のアルバイト2名で、夜7時から開始したいとのことでした。
しかし日没後の投函は「如何わしいものを配布しているのでは?」等の誤解を招く恐れがあり
住民とのトラブル防止の為にも、大学生以上による午前中のポスティングをお願いしました。
そしてここからが弊社が一般の会社と違うところです。弊社ではまず、たまたまご縁のあった
アルバイトの方々にもこの仕事を通して人生経験の向上や更には人間性の向上のお手伝い
をしたいと本気で考えています。もしそれをアルバイトの方も理解してくれれば、当社と仕事が
出来たことを心から喜んでくれるでしょう。そこでまず今日のポスティングが、
  「将来大化けするかもしれない、新ビジネスのその初日に立ち会っている」
  「それはもしかしたら、友人や家族に自慢できるくらいの仕事なのかもしれない」
という事をお話しました。次に住民の方に質問されたとき、チラシ紙に書いてあるサービスの
内容を簡単に説明出来るくらいの知識は身に付けてほしい事をお話しました。
人間、聞かれていやな時は当然うつむき加減で仕事をすると思います。しかし納得の行く
し事をしている時はきっと自身に満ち溢れたすばらしいオーラを出してくれることでしょう。



弊社のCS(顧客満足度)& ES(従業員満足度)+教育理念でポスティングを表現すると

弊社ではCSを大切にし、それをESの向上により実現しています。例えば店頭でのサービスを
「お前らCSが大切だ、分かっているな!」で済ませるのではなく、そのCSを皆に分かる表現、
「初めて買った自分の愛車の如く、お客様の車を愛し、安全走行を願おう」と教えます。
その発想で、ポスティングをCSそしてES的に表現すると、単に ポストに投函するのではなく、
 「初恋の彼女の自宅のポストに、徹夜して書いたラブレターを入れる心境で」或いは
 「まだ片思いの入社希望の企業に、履歴書を受取ってもらう心境で」という様な
思いを込めて「チラシとアンケートを投函してほしい」とお話しました。
このたった1時間のオリエンテーションで「今日は何のバイトかなあ」という程度の普通の
アルバイトが、大げさに言えば、本プロジェクトの大戦力になった事は、読者の皆さん
のご想像の通りです。そして彼らは、納得と自信と喜びを胸に、仕事をしてくれました。

期待していたポスティング結果は?

ところで皆さんは、この約650枚配布したチラシとアンケート(空家等もあり実質600枚)が
「回答者には弊社負担でコンビ二等で使える500円のプリペイドカード贈呈」の御礼付で
一体何名くらいの方が、歩いて30m程度のSSに、お持ち頂いたと思いますか。
実は、8/7の第一回の委員会で皆で検討してこのチラシとアンケートを作った訳ですから
委員会の皆様も多少の差は思い入れがありました。そして、8/30の金曜日に最初のテスト
ポスティングを、行い4日経過した 9/5日の第2回委員会で、参加された皆様に、その
予想回答数をお伺いしたのですが、結果をまだご存じない委員13名の予想は、
 1〜30枚 0名、31〜60枚 8名、61〜120枚 2名、121〜180枚 3名。というものでした。
ところが、現実は、たったの2枚。そう本当に 2枚 しか戻ってこなかったのです。

SS販売室では、少し増えていくユーザー登録

月曜日になっても数字が上がらないことにさすがに流石に不安になり、対応策を検討。
SSの販売室で洗車待ちをされているお客様に書いて頂ければと、告知チラシとアンケート
を机においておきました。ところがこちらは絶好調で、月・火・水の僅か3日間で16枚の
を回収するとともに、嬉しい事にその内14枚がモニターユーザーとしてご登録頂きました。
そして約1ヶ月後の10月3日現在は、その数35枚、内27枚がユーザー希望という数字です。
ちなみに、現在行なっている某元売の個人向けクレジットカードの申込は、ほぼすべての
方に、チラシをお配りしても、申込者数は1ヶ月間でようやく二桁の数字ですから、3日間で
16枚、そして1ヶ月で35枚は、希望の持てる数字です。
従ってポスティングによるアンケートの回収枚数が低くても、それが即「あずかロッカー」の
ニーズが無いことを物語っているのではないと思います。
そこで我々は、告知チラシとアンケートの内容や表現、パット見た時のインパクト、或いは
その文章量を減らし見易く簡略化出来ないか、更にもっと他に告知、周知の方法はないか
等、現状の分析、問題点の把握、対策を検討し、再挑戦して見る事にしました。

皆さんも一般ユーザーとして、アンケートにご協力下さい

さて今月企画もやっと盛り上がって来たところですが、続きは次回報告したいと思います。
今後のスケジュールとして、10月中はニーズ調査とサービス告知活動、そして一部のSSで
テストスタート。同時に実験店近隣ユーザーの募集を開始します。そしてHPやサービスの
申込処理システムSSと本部との連携システムの完成を待って、遅くとも11月からは、
亀戸SSや田無SS等で試験営業をスタートさせて頂きたいと思います。また
 http://www.azukalocker.com というドメイン名を取得し、まだ試験運用の段階ですがHPを
開設を致しました。メインページや申込手順の説明はそこそこですので是非お越し下さい。
また一般ユーザー様向けのアンケートページも、ほぼ完成しました。こちらも一般ユーザーの
お立場でご協力頂ければと思います。書いたアンケート用紙を、実験SSにお持ち頂ければ
先着100名様の方に500円のプリペイドカードを差し上げておりますので、よろしくお願いします。
また、SS業者様向けのアンケートは、11月中旬には完成すると思います。
こちらにご記入頂いた先着400名様には、2月末の完成予定の、あずかロッカーサービスの
ノウハウがぎっしり?詰まった、本補助事業の報告書を先着400社の方に送付させて頂く予定
ですので、11月中旬以降、再度 あずかロッカーのホームページへ お越し頂ければ幸いです。