今年1年間を振り返り、1番有意義だったこと
女子大再講演のご報告と我々にも出来る社会貢献

拝啓 あなたは、社員教育並びに今月企画の 番目のお客様です。2005/11/30 25,900開始
早いもので、今年ももう12月。一年間当社HPをご覧頂きありがとうございました。
今年を振り返れば、やはり原油高騰と、その対応に追われた1年と言っても過言ではないでしょう。
WTIで年初の約40ドル/Bから、ハリケーンカトリーナの影響で70ドル/Bにまで高騰、その後反落し
現在は50ドル台で推移中です。WTIの安定的下落は歓迎するものの、11-12月計1円程度の系列仕切
価格の値下げ額を大幅に上回る乱売が一部地区で発生し、本当に気の休まる時はありませんでした。

その一方、弊社が地道にやり続けて来た、人間性魅力度向上の為の社員教育やコミニケーション
それを経営に活かす「ESなくしてCSなし、その向上はトップの仕事」、「真の顧客満足とは何か」、
「それは従業員全員の心からのやる気と満足度から生まれる」等の資源エネルギー庁から補助金で
行った調査研究事業の成果が、大変ご評価を頂いており、ご当局様や組合等の業界関係だけでも
長野、中部、山口、愛知、そして12月13日は東京都石商様と今年も各地で講演をさせて頂きました。

しかし最も嬉しかったのは、都内某有名女子大での講演です。その後学生達から頂いた感想文は、
正に私の宝物となった事などは、7月企画のHPでご紹介したとおりですが、その後、学生達のみならず
先生方の評判もよかったので、もう一度講演してほしいというご依頼を頂いたことは、二重の喜びです。
去る11月10日に2回目の講演をしてまりましたが、今月企画は、この内容のご紹介と、そして企業として
或いは一経営者個人としてローコストで出来る社会貢献について、考えてみたいと思います。
1年間の感謝をこめて  2005/11/28 NO1 文責 垣 見 裕 司 ご意見等はこちらから

何故 90分X2回= 180分 もお話することがあるのですか
女子大での講演は「7/6の日刊油業報知新聞」や「7/14の燃料油脂」に記事にして頂いたので
このHPをご覧頂いていない多くの友人の知るところとなりましたが、皆さんからの最初の質問は
「垣見さんが、原油やガソリンの話を業界でするのは分るけど、女子大生にそれも180分も
一体何を話したですか、どうしてリピートが来るほど受けるのですか」という内容です。
そうです。私は大学に「原油やSS業界の話」をしに行った訳ではありません。近い将来に園児
の先生となる、そしてもう少し遠い将来、明日を支える子供達の母親になるであろう学生達に
「これだけは知っておいてほしい」というちょっと社会人、家庭人の先輩としての思いや
「これを知っておくと、人生を生きるのが非常に楽になったり、或いはちょっとした逆境や困難が
自分を育てる良いチャンスであることを気付いて貰える様なアドバイス」をお話して来ました。

実は最近の私の業界の講演内容は、原油がどうなるとか、ガソリンの市況がどうとかいう業界
的な内容は少なく、その混迷して中で企業としてどうやってやって行くか、迷っていらっしゃるなら
顧客満足を最大にすることを念頭に置いてはどうか。それを実現するには、従業員の能力や
資質だけでなく、やる気や満足度まで向上させることを、経営者が彼らの立場に立って考え、
自分が社員でもやりたくなるような仕組みを作ることが大切なのではないか、というものです。
従って石油やSSというより経営の話であり、それは正に、お客様と会社、或いは社長と社員等
「人との関わりが一番大切だ」と申し上げているので、それは石油業界でも他のビジネス界でも
教育界でも、総ての分野で共通する事ではないでしょうか。

更に私個人で申し上れば、このHPの運営同様、情報を発信しているのにも関わらず、皆様から
頂く、色々な貴重な情報でこちらが勉強させて頂いているように、今回の二度に亘る学生達への
講演も、一番勉強させて頂いたのは実は私ではないかと、本当に感謝している次第です。

メインテーマは「理想の幼稚園とは何か」を一緒に考えました
今回のメインテーマは、「理想の幼稚園とは何か」を、少しビジネスの視点から解説しながら
一緒に考えるものにしました。そしてその実現には「皆さん一人一人が必要とされています。
仮に今の就職試験や進学の結果が思い通りに出ていなくても、あなたを必要としている人は
必ずいますから、それを信じて今やるべき事を頑張って下さい」という、サブメッセージも
折り込み、心を込めてお話させて頂きました。
以下写真はその時の講演風景です。
 


あなたを必要している人は必ずいる、それを信じて今は何をすべきか
1. はじめに
   5ヶ月前の不安に満ちた教育実習前と比べて、逞しくなった学生を率直に褒めました。
2. 私をもう一度ここへ呼んだのは誰か
   皆さんの厚い思いです。授業を漠然と受けるのではなく、今日は皆さんが作ったのです。
3. 期待?を裏切ってはいけませんね
   1分間自己紹介スピーチをやりました。最終的には10数名が手を上げてくれました。
4. 感想文、本当にありがとう
   前回頂いた感想文について、特に感動した方のお名前をご紹介しお礼を申し上げました。
5. ご縁とは何か「人との出会いや関わりを大切に」
   感想文の中に「この場限り」と書いた人がいましたが、私はまたここに立っています。
6. 今日の講義の目的は
   理想の幼稚園とは何か、そしてそれを実現する為にはあなた方が必要とされていますよ。
7. ビジネス界最低限のお常識 「お金」とは何か、大学では教えてくれないその基本
   お金が無かった大昔、物々交換の時代を考えるとその役割が良くわかります。
   @価値の評価の基準 A価値の交換  B価値の保存

8. 「理想の幼稚園とは何か」、それを作るのに必要な要素とは
 @ 人 = 優秀な園長先生、副園長そして、若手先生数人  
 A 物 = 最低限の園舎の建物や設備、自然環境或いは駅に近い等の立地環境
 B 金 = 現実的に必要な当面の資金。ハード購入費、当面の人件費他
 C ソフト = 知識、ノウハウ、マニュアル、サポート等があるか
 D 情報 = 日々刻々変化する園にとって必要な情報を継続的に入手出来るか
 E スピード・時間 = 同じ結論でも 1日で判断するのと1ヶ月掛かるのでは大違い  
 F ブランド=以上が総て揃っても有名幼稚園に匹敵するブランドに育てるには最低10年?
 G 心・魂・スピリット・愛等 = 先生一個人だけでなく組織として発揮出来ているか

9.「理想の幼稚園」だと判断してくれるのは誰か
 A 園自身から見て良い園か。理想の教育を継続出来る「収入」が入るかどうか
 B 園児から見て良い園か。卒園時、1年後6年後12年後、親になった時の卒園児の満足度は
 C 園児の親から見て良い園か。親と園とのコミニケーション。親にとっても教育の場になるか
 D 先生方にとっても働き安いか、園長先生とコミニケーションは良いか、自身の向上になるか
 E 園の色々な取引先等にとっても良い園か
 F 園長、理事長自身から見ても良い園か
 G 株主?=出資者、卒園者OBOG、父母会にとっても良い園か、園の価値を高めているか
 H 近隣住民や地域社会にとっても良い園か
  I 国家にとっても良い園か、良い人材を輩出して貢献しているか

10. この女子短大のイメージは誰が作っているのか
   学校というハードや学長もそうですが、実は皆様学生一人一人なのですよ。

11.サプライズ品で検証する「垣見子育て理論は成功したのか」 これは丸秘です。

12.面接練習、就職や仕事に対する総合アドバイス
 @ 面接官は何を知りたいのか
 A 具体的には何を聞かれるのか。当社の場合の良くある設問
 B 質問に回答していく中で、貴方をさりげなくアピール出来るか
 C ナンバー1とオンリー1の違いを上手く利用しよう
 D 正しい敬語での挨拶と会話、上座下座、紹介順序の社会的礼儀作法の一般常識
 E それでも希望の仕事が見つからないときは
 F レポート等を書く時、これを知っていれば効果10倍の秘策とは
 G 学校等で得た知識を如何に使えるようにするには
 H 資格を持つことは有利だが、その先が大切
 I 適職と天職 理想と現実 清濁併せ持つ 光と影
 J テニスラケットに学ぶ、転職をしようと思った時
13.人生のホントに困った時に思い出してほしいこと
 A 自分に自信をなくした時 (No1とオンリー1)
 B 失敗をした時、物事がうまくいかないとき - 失敗をどう活かすで失敗もプラスになる
 C 判断に迷ったら(4つのテスト)
 D 人間関係に困ったら、喧嘩をしてしまったら(切磋琢磨)
 E 「気」とは何か。遣う < 配る < 効かす。疲れきった時は、どうするか
 F お金を浪費してしまう時は
 G まとまったお金が必要になったら
 H 好きな男性が出来たけど、、、恋愛と結婚
 I  相手の気持ちが分からない?  もし可能性の無い人だったら
 J 時間がない、忙しいと嘆く人に
 K 人間万事塞翁が馬
 L 私にとっての「祈り」とは
どうですか、読者の皆さんも この内容の詳細を聞いてみたくなる内容だと思いませんか? 
180人分用意したサプライズプレゼントと、学生との握手に込めた思いとは
講演の最後に、話を聞いて感動してくれた学生全員にプライズプレゼントを用意しました。
学生は180人ですから、1個あたりのコストをそうそう掛ける訳にもいきません。そこで、前回の
最後でやった キャッチボールによるコミニケーションパフォーマンスが大好評であったことを
思いだし、私の得意分野であるテニスボールを用意しました。その数130個。今時の学生が
ボール1個もらって嬉しがってくれるかどうかというこではなく、コミニケーションの大切さを
忘れないように、そして前回の講演後に「辛い不安の多い時だったけど元気が出た」
「生きる勇気を与えられた。本当にありがとうございます」等々のあの感想文を書いた時の
感動を忘れないでほしいという願いを込めたものです。
しかしあと50人分足りません。悩んでいたら私のロータリーの友人であるレイコリスターさんが
ご著書である「男社会を優雅に泳ぐ魔法のことば」を10冊も贈呈してくれることとなりました。
また別の記念品に用意した「アルミ製名刺入れ」や「メールで受付?お悩みご相談券」を加え
ようやく180人分を用意することが出来ました。
そのプレゼントを喜んで頂いたからかはどうかは判りませんが、前回HPでも紹介した素晴
らしい感想文を書いてくれた学生さん達のお顔も分らないまま帰るのも悲しいので、時間が
あったら講演後て来てほしいとお願いしておいたところ、多くの学生さんが会いに来てくれて
なんと握手&一言アドバイス会になったという嬉しい誤算もありました。
月刊ガソリンスタンド12月号にも掲載  一連の講演でも役に立ったコーチングとは何か
Q1.ずばり垣見専務が考える「コーチング」とは何ですか
  社長なりコンサルタントが、従業員の意見や本音を聞き、心を開いてもらい、真のコミュニ
  ケーションをした上で、あるべき理想の姿を考えてもらい、現状との差に自分が気づき、
  感動し、やらされるのではなく、自分でやりたくなるような仕組み作りを、直接的間接的に
  サポートするのが(個人の)コーチングだと思っています。更に組織の場合なら、各社員に
  気づいてもらい、あるべき姿を具体化し、共通認識化させて、皆のベクトルを合わせ、
  社長も含めた組織全体のパフォーマンスを改善して、理想に近づけてゆくのが、組織に対
  するコーチングだと理解していますので、決して全く新しい手法という訳ではないと思います。
Q2.では具体的実例でご説明頂けますか。
  挨拶すら出来ていないSSがあり、社長も気付いているが、どう直してよいか判らない。
  そこでコストをかけて、従来型のコンサルタントに頼む例でご説明しましょう。
  SSに来たコンサルは「挨拶が出来ていない」「声も活気もない」と当たり前の事を指摘し、
  その改善策として「活気訓練」をやったとします。社長は腕組みをしながら見てはいるが、
  一緒にはやらない。その結果、研修直後は、確かに元気になり、大きな声も出て、挨拶も
  出来るようになったが、1週間もすれば元の木阿弥、またあのダメなSSに戻ってしまった。
  これをコーチングで解決する場合は、コンサルは社長だけでなく、まず全従業員に聞きます。
   「このSSには何か問題点はある? 何か改善するとしたら何から? 君の考える理想のSS
   にするにはどうしたらいい?」等々です。社員たちはびっくり。またスパルタ的活気訓練を
  やらされるのかと覚悟していたら、或いは社長の手先だと思っていたコンサルが、自分達の
  意見や、場合によっては不満まで聞いてくれた。社員の「心」は開いたのです。コンサルは
  「そうか会社や社長に不満があってそれで仕事を適当にやっていたんですね」と共感します。
  「そんな時、もし始めて買った自分の愛車に、記念すべき最初の給油に胸をときめかせて
   来店されたお客様が、適当に仕事をしている君にあったらどんな気持ちになると思う」
  言われた社員は、はっと気付きます。「お客様には、何の罪もない。それ以上に、会社に
  不満があることを言い訳にして、自分の仕事に手を抜いていることは、自分自身の価値すら
  下げていたのか」と正に気づいてもらうのです。その気づきにより、心からの理解や感動を
  した後ならば、社員全員でやる厳しい活気訓練も、むしろ気持ちの良いものになるでしょう。
  もはや、やらされているのではなく、「仕事をするなら本当は気持ちよくしたかった」。
  今までのそんなマイナスのエネルギーから解き放たれ、自らの仕事への感動から自然に
  声が出るようになったのですし、全員が同じ気持ちなので、今度は長続きします。
  同時にコンサルは、社長に対しても「トップとして至らなかったところ」も気づいてもらうのです
  から、社長も一緒に声が出るようになるとともに、社員の立場にたっても考えるようになり、
  結果的にSS全体が、大幅にレベルUPする。これが正にコーチングであり組織全体改善
  コーチングなのです。
  こう考えると、従来型の教育は、風邪を引いているSSに、その症状である「くしゃみ」や「鼻水」
  しか見ておらず、鼻水等をとめる対処療法しかやらなかった。一方後者のコーチングは、
  まず根本原因に切り込み、風邪を治すともに、「風邪を引かない強い体質や考え方」を
  教えているのが、良くわかると思います。
Q3.コーチングは他にどんなことに活かせるでしょうか。
  コーチングは、何も所長会や研修を目的とした会ではなく、あらゆるところで使えます。
  私が朝会社に来て、社員に何気なく、「OO君、WTIが昨日70ドル突破したね。君これから
  どうなると思う。日本に与える影響は?」と聞いてあげることも、実は一種のコーチング
  だったのです。10年前なら、当社社員でも「WTIって何ですか」というレベルでした。
  それが機会を見つけて、聞いて、気づいてもらうことにより、通勤時に漫画を読んでいた
  社員がいつしか新聞を読んで出社するようになると、こちらも彼らの成長が嬉しくなります。
以上は、月刊ガソリンスタンドへの取材にお答えした内容のほんの一部ですが、女子大講演に
どう活かしたかの詳細は、B5 -5ページにも亘って特集されていますので、是非ご覧下さい。
中小企業でも 個人でも出来る 社会貢献は 時代が求めているのではないか
さて改めて申し上げるまでも無く、今企業には社会的貢献が求められています。
石油業界では、環境にやさしいコスモ石油のイメージが定着し、多大なる資金を投資して
CO2の削減設備の増強や、植林活動等も行っています。
では、資金のある大企業にしか、社会貢献は出来ないのでしょうか。そんなことはありません。
では中小企業や、私のような個人にも出来る社会貢献は、どんなものがあるでしょうか。
地域のボランティア活動に参加することや、金額の大小を問わず、何かの社会事業に寄付
することも立派な活動と言えるでしょう。
でも弊社は、弊社にしか出来ない活動をしていこうと思います。
 一つ目は、インターネットHPによる「業界情報の無償提供」。
 二つ目は、エネ庁様から補助金は頂いてはいるものの、CS調査研究等の業界貢献事業
 三つ目は、今年から始まった、女子大という全く違う分野へのボランティア講演は、正に
当社ならではの社会貢献事業かもしれません。産官学連携等というと大それた活動では
ありませんが、求められれば来年も時間の許す限りお引受して行きたいと思います。