SS業界の社員教育並び従業員満足度の実態調査
 「続あずかロッカー」で今年度も挑戦させて頂きます。

SS業界全体の構造改善を促すことを目的とした「石油販売業者経営高度化調査・実現化事業」の
補助金交付制度に対し、2つ案件を申請しておりましたが、この5月2日に選定通知を頂きました。
 改めてエネ庁様、石油協会様に御礼申し上げるとともに、このHPで石油業界の皆様に広くご紹介し
石油販売業界の皆様の、経営の高度化・実現化のためのお役に立てば幸いです。
 2003/5/7  NO1 文責 垣 見 裕 司、 ご意見ご質問は yuji@kakimi.co.jp  までどうぞ。
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その1
社員教育並びに従業員満足度実態調査事業
あなたはCSES関連企画 番目のお客様です。

 人材が大切だと言いながら、我々は何をして来たのだろうか?
SS業界では、所長の「能力」や「やる気」により、ガソリンの販売量や特に関連商品等の
売上に大きな差が出るということは、良く知られています。でもSSを運営する会社や経営者
として、その大切なはずの所長を「如何に育てるか」という教育に関する勉強や取り組みは
あまり行われていなかったのが、実状ではないでしょうか。私は、まずSS業界の企業が、

1.社員(アルバイト等の従業員も含む)教育を実施しているか。
2.行っているとすればどのような内容か、
  @それは単なる販売促進会議ではないか
  A社員の兵隊的戦力UPを目的とした会社都合の教育ではないか
  B社員の総合的な資質や人間的魅力度向上の為の教育は行われているか
等の実態調査を行うとともに、もし経営者から了解が得られた会社においては、
3.その社員教育の成果とも言える「従業員のやる気や満足度(ES)」の調査も実施したい。

またSS業界で、先進的或いは優良企業とされる会社に直接訪問し、その成功の鍵に
「社員教育の観点から優れた点はないか」をお伺いし、許されれば広く紹介して行きたい
と思っています。

更に文献調査や有識者からのヒヤリングによって、他業界における社員教育や従業員
満足度、そして現在の経営でもっとも大切だとされるCS「顧客満足度」や「企業業績」との
相関傾向を調査分析し、パターン化出来れば、その対策までも考えて見たいと思います。

以上の調査事業を行い、SS業界を「働く従業員から見ても魅力ある業界」とする事に貢献し
その具体例や改善手法を業界の経営者に提供する事で、SS業界の経営の高度化に寄与
したいと思っております。

何故補助金でやらなくては行けないのか?、補助金だからこそ出来ること

SS業界の経営者が社内教育の重要性やその必要性を感じ改善しようとした時、一から
社員教育論を学ぶ事も大切ですが、それを最も早く実現する方法は、先進的な企業や
成功している会社を学び、模倣し、試行錯誤し、自社に合う方法に改善していく事でしょう。
しかしこれらの調査事業等を一企業が行うことは、時間も費用もかかるので、極めて
難しいと思っておりましたが、平成14年度から販売業者が集まりグループを結成すれば
我々のような普通の特約店でも補助金を得ることが可能となりました。
 逆に言えば、もし私が元売会社の販売部に在籍していたり、或いは組合の幹部だったら、
この事業が経営革新に有効であると、迷わずトップに提言していたことでしょう。
その意味では、アイデアとやる気とそしてちょっぴり「汗をかく」覚悟があれば、この補助金は
最高の制度であると思います。

調査対象は

「会社の規模」や「経営者の資質」によって、社員教育を実施しているか否かは、かなり
の傾向があることが予想されるので、従って下記のような企業規模に分けてみました。
   SS数で 1−2SS、社員数約10名以下のレベルの小規模法人
   SS数で 10SS未満、社員数50名以下のレベルの中規模法人
   SS数で 10SS以上、社員数50名以上のレベルの大規模法人
     (但し、元売子会社含む、系列は問わない、専業兼業は問わない)
まず組合員名簿等から得た千社に、書面によるアンケートをお願いしたいと思います。
これとは別に、SS業界で先進的或いは優良企業とされる会社を各方面からお伺いし
前項の企業規模別に各10社程度、対面調査を依頼し、同様の調査を行いたいと思います。
これらの調査をした上で「社員満足度(ES)調査も協力してもよい」とご回答頂いた企業に
ES調査を実施し、更に可能なら現在SS業界で一般化した数値として認識されている、
損益分岐点ガソリン口銭(V指数T指数等)や油外商品粗利人件費率(P指数等)との相関
関係を見い出してみたいと思います。

どんなことを調査するのか

まずありきたりですが、まずSS数、販売数量、系列、社員数、兼業専業の別や、兼業なら
石油部門の売上割合等、会社概要的な質問は必要でしょう。そして
社員教育については、実施頻度、その内容や方法、効果測定の方法、ES調査の有無他
社員満足度について、仕事内容、収入、上司との関係、仕事への参画度、昇進他
等の内容を考えておりますが、実はこの質問票に相当なノウハウが必要のようです。
すなわち、多くの事を網羅しつつもも、シンブルにまとめ、かつ回答結果は、考察し易いよう
パターン化出来るような質問票を如何に作るか、ということです。
通常は事業開始前に調査会社が決まっていることが多いようですが、複数社の企画書やご意見
場合によってはプレゼンをして頂き、我々も勉強しながら薦めて行きたいと思っております。
また先進的企業、優良企業への調査は、上記に加え、会社の特徴や長所、これだけは
他社に絶対負けないと自負される企業理念のようなものをお伺いし、社員教育やES向上
に通じるものがないか等を把握して見たいと思います。

その2 続あずかロッカーサービス(実用化実験事業)  
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実用化実験の方の選定委員会は、昨年から継続事業が相当数あったので、まず昨年度の評価を
しっかり行ってから今年度の審議に入るべきだということで、4/25と5/2の二回に亘って実施されたそうです。
その結論として継続案件については、
  1.補助金へ依存することの防止し、事業収益に基づく自立した事業を図って行くこと。
  2.継続案件が、新規案件枠を過度に縮小させることのないよう制限を設ける
との基本方針が決定されました。この「制限」を簡単に申し上げると
  1.新規性の無い、もしくは低い案件については認めない
  2.前年度に比較し、改善点の少ない案件は、前年実績比、30%減とする
  3.前年度に比較し、質的な改善を有し、事業計画が明確なものは、前年実績比10%減とする
とのことです。でお陰さまで、私どもの「続あずかロッカーは、前述の前年比 10%減にて合格しましたので
高くご評価頂いたと思っております。                     2003/5/7

前回の結論   では前回の結論をあらためて確認しておきましょう

結論1.あずかロッカーサービスに対する潜在ニーズは、間違いなくある。
 不在時のみ預かってほしいという日常的なニーズは、低価格を望んでいる。
 一方、自宅でも 職場でもない第3の受取場所としてのニーズには最大1000円でもよい
 という答えもあり、この二つは別なニーズとして捉えたほうがよい。
結論2.SS従業員に高度なオペレーション能力が必要とされる。
 本サービスが全く新しいサービスであるので、SSでの横断幕やポスターの告知だけでは、
 興味は示して頂けるものの会員登録までには至らない。従ってSS従業員に、インターネット
 に常時接続されたパソコン等を用いての説明等、高度なオペレーション能力が必要とされる。
結論3.SS関連業界向けのアンケートの好意的な結果は割り引いて考える必要がある。
 業界向けアンケートは、回答数が予定の300件に及ばなかったが、これは回答方法を
 インターネットHPからの書き込みに限定してしまったからだろう。また本サービスに興味が
 ない場合は、アクセスもしないと思われるので、少数の好意的な結果を業界の平均的な
 意見ではあると考えてはいけないだろう。
結論4.合計収入は、37400円にとどまり、収益事業と呼べるまでに達していない。
 SS側に新たなるランニングコストは掛からないので、デメリットは低いが、今回の実験の
 範囲内(実施SS3箇所、期間2ヶ月)では、収益事業とは言えないだろう。
 従って安易な参加店舗の拡大は、マイナスとなるだろう。
結論5.地域貢献事業としては、極めて有望である。
 しかし営利目的の事業として成り立たない事を、「地域貢献」という表現に置き換えて説明
 することは、企業経営者としては、避けたい表現である。
結論6.月極め型あずかロッカーのニーズもある?
 「不在」を想定していなかった都心部や商業地区でも、マンションの1室で事業している
 従業員数2-3人の小規模法人は、昼は営業で全員外出しており配送品を受取れない。
 電話番なら、転送電話での秘書代行サービスがあるように、配送物品受取代行サービスが
 存在する可能性は十分にある。
今年は何が新しいのか
相手のあることなので「絶対に出来ます」とまでは言い切れませんが、今年度挑戦したい事
の最重要課題は、宅配業者との異業種提携です。これが成功すれば前項1,4,5,6の課題が
相当解決されることとなります。具体的には、下記のようなことを考えております。
 1.通常の通り、宅配会社が一度はお客様にお届けする。
 2.不在時の場合、宅配会社の配送センターまで持ち帰らず、あずかロッカーSSで預かる。
 3.不在通知を見たお客様が、宅配会社の配送センターに電話する。
 4.配送会社と提携している「あずかロッカーでお預かり中」お客様自身でも受取可能と伝える。
 5.お客様が再配送を希望された場合は、宅配会社とあずかロッカーSSが、予め決めた
  配送時間にSS社員が宅配会社の委託契約者(制服の着用)として代行配送する。
 6.あずかロッカーSSは、その預かりと再配送の対価を、宅配会社から受領する

その他実施することは4点です

1.宅配会社と提携を検討している亀戸SS以外では、従来型のあずかロッカー徹底検証。
  全国展開にむけて簡略化一般化を徹底検証します。
2.宅配会社との提携にともなうシステム変更。
  あわせて通常システムも、より簡素化、一般化してオペレーションを楽にします。
3.小規模法人向けの月極め型あずかロッカーのニーズ調査をします。
  都心SSでの小規模法人を紹介して頂き、日中事務所に不在となるような場合に
  月極め型あずかロッカーのニーズがあるか、調査します。
4.宅配業界向けの、あずかロッカーサービスに対する意識調査をします。
  立場の違いにより異なる意見がありそうなので、3大宅配会社の、
  配送員、現場責任者、そして本社幹部クラスに対して対面アンケートを行います。
5.SS業界の経営者に、あずかロッカーサービスに対する意識調査をします。
  最後に肝心なのがSS業界の経営者に対する意識調査アンケートです。
  ユーザーや宅配業者からのニーズがあり、そこそこ収入が見込めても、最後は
  SS業界経営者の意欲と参加がないと本サービスは正に絵に描いた餅となるでしょう。
  この項については、補助金が減額となったために、費用をかけての実施は中止し
  前年の通りHPでの周知と、我々の足で皆様のご意見をお伺いしていきたいと思います。
今後のお願い
今回はまだ連絡を受けたばかりで、具体的なことはこれからですが、ホームページを
ご覧頂いているSS業界の皆様には、社員教育や従業員満足度調査や続あずかロッカー
の方でも、色々お願いしたいことがあります。今後本HPで順次発表して行きますので
よろしくご協力の程、お願い申し上げます。