省エネ省コストから防災対策まで
都市ガスと電気の次は生活用水を確保しました
ガス体エネルギーでは 番目、節水では番目お客様です。 
                                   2015/9/30 更新 Ver1

省エネの推進に反対する人はいないでしょう。でも投資回収が出来なければ、
その省エネは実現しません。最初の投資が、太陽光のように損金に算入出来たり
その後のランニングコストが大幅に下がり、正に省コストまで実現すれば、それは
大いに進むはずです。
そして、もう一つ考えおきたいのが非常時等の防災対策です。停電、都市ガスの
供給停止、水道の断水に如何にそなえるか。通常、防災対策は、お金がかかります。
その投資回収も難しいのが現状です。でも、DIYやホビーの延長で考えれば、出来る
ことはかなりあるはずです。出来ない言い訳を考えるより、どうしたら出来るかが
モットーなので、初めて体験した秋のシルバーウィークに完成した、我が家の非常水
確保の試行錯誤をご紹介したいと思います。          文責 垣見 裕司

都市ガスの省エネ。1年半の実験結果報告です

昨年5月企画で、自宅に省エネでの最高賞である「経済産業大臣賞」を受賞した
リンナイの 「電気×ガス」のハイブリッド給湯・暖房システム「ECO ONE」
(エコワン)を設置したとお伝えしました。http://www.kakimi.co.jp/2014-05.htm
その結果は、本年6月に1年間のガスの使用量の大幅減少を報告しました。
2015年6月1日に娘一人が10ヶ月の留学から帰国して使用量が増えたのか。
また2015年7月1日から2週間、米国からの留学生をお預かりして、使用量は
どのくらい増えたのか。まずは数値でお示ししたいと思います。

驚愕のガス使用量の節約効果

結果は以下の通りです。6月は、家族人数が前年と同じで、ガスも前年と同量。
7月は、留学生分が少し増えるものの、お風呂ではなくシャワーの文化なので
1m3という微量の増加に終わりました。8月は前年8月20日から娘が1名渡米
したので、今年の方が多くなると覚悟していましたが、何とマイナス4m3です。
猛暑効果なのでしょうか。そして9月はお約束通り、3m3使用量はUPしました。
但し、エコワン導入前の一昨年より遥かに少ないので、正にエコワン効果です。
ちなみに台所の厨房用途もこの使用量に含まれていますので、給湯に限って
言えば、とんでもない使用量削減だと思います。(2014/5/1エコワン導入)
年/月  10 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 合計
2014-15 18 34 33 44 39 31 24 18 18 14 5 14
2013-14 43 66 74 116 103 97 62 38 18 13 9 11
2012-13 42 71 88 121 94 81 74 56 35 26 18 23

都市ガスの防災対策も完璧です

これも昨年5月以降設置している ITO(旧伊藤工機製)の擬似都市ガス発生
装置PA-13A
 と 20kg容器が常備してあるので、都市ガスが停止になっても
まず1ヶ月は大丈夫です。ちなみに非常時しか使わない容器を置いたまま
にして大丈夫なのか。はい大丈夫です。法律では、決められた年月を超え
たら、検査を受けないで充填することが禁止されているので、極端な話、
充填期限の切れた容器でも使用することには全く問題ないからです。
もっともこのPA-13Aは、当社グループにまだ1台しかないので、瑞穂LPガス
供給センター等のデモンストレーション用に貸し出している時に、大震災が
来たときは、カセットコンロで何とか凌ぎたいと思います。

電気使用量はどのくらい増えたのか

次に電気の使用量です。電気に関しても、やはり本HPにお知らせした通り
2014年3月に冷蔵庫の交換。同年10月に150Wの太陽光パネルを設置し、
直ぐに300Wへ増設しました。その後は、細やかではありますが、駐車場
の常夜灯を、直管型蛍光灯の20W と10Wから、LED式に替えたことです。
直管型LEDの費用は、20Wが2900円。10Wが1800円。作業時間は1分。
実使用電力は 約22Wが11Wに12Wが6W等ほぼ半分になったと思います。
投資回収は計算ですが2本で17W。1日10時間として30日でも、5100Wh。
30円/kwhとして月153円ですが、30ヶ月で回収出来そうです。

さて肝心の電気使用量のその後です。まずは実データをご覧下さい。
検針日は概ね15日です。6月1日の娘の帰国後の2週間は、人数が3人から
4人に増えたはずなのですが、25kWも減っています。7月は留学生が来て、
1名増えたはずなのですが、前年から51kWhも減っています。
不思議に思い検針表を良く見ると、前年は32日間で496kWh。今年は29日間
で444kWhなので、実は1%しか減っていないことが分かりました。
人数が増えたことは、長雨の冷夏で相殺されたのでしょうか。

一方8月は、740kWhで+152kWhも増加しました。猛暑が考えられるのと、
もう一つは、家族全員で夏休み旅行に行く機会がなかったことでしょう。
9月は32日間で574kWh。昨年は29日間で502kWhなので、1日当たりでは
1%の減少となりました。8月下旬の長雨等による冷房使用量減と300Wの
太陽光が人間一人分の使用量と相殺されたようです。

年/月  9月 10 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 合計
2014-15 502 418 393 510 617 567 483 415 350 386 444 740 547
2013-14 679 570 485 552 696 641 600 478 460 411 496 588 502
2012-13 677 577 509 596 697 642 608 529 527 461 526 695 679

電気の防災対策 すなわち停電対策は

2015年11月HPで紹介のとおり、150W の太陽光パネルを2枚設置しました。
合計300Wですが、何故300W1枚ではないか。その答えは、系統連系ではなく
12Vのバッテリーへの充電に最適な電圧を発生するパネルを選んだからです。
その後バッテリーを順次増設しました。
小型船舶用のディープサイクルバッテリーなるものが、安価だったので115Ahを
合計3個。予備系統用として、80Ahクラスの上質中古を5個用意しました。
従って合計 515Ah × 12V = 6.18kWhですが、実際使えるのはこの半分です。

良く晴れた週末等でしたら、昼間は勿論、日が落ちて深夜まで、約100Wのテレビ
と約30
Wのノートパソコン。電気スタンド。更にJCOMのWifiやJCOM電話ルーター
なども全部この太陽光+12Vバッテリーから供給しています。
 ちなみに、昨年10月以前は、JCOM wifiや電話ルーターは AC100Vから
DC12Vを取り出していたので、変換効率は90%くらいでACDC電源は発熱して
いましたが、今はヒューズ等は勿論いれているものの12Vバッテリーから直接
供給しているので配線もすっきりしました。
但し、太陽光からの直流電圧13-18Vから12Vに充電する段階で90%(10%)ロス。
鉛電池内部で最低10%のロス。そして鉛電池からAC100Vの擬似55Hz変換時に
10%程度のロスがあるとすれば、実使用効率は70%以下だと思います。

要するに年間では、300W×東京の発電係数 約1000×70%=約 210kWh。
金額にして6300円程度の削減効果なので、太陽光2枚他バッテリー等の購入費
の回収は10年以上。従ってホビー的な防災用品だと割り切っています。

水道料金をご存じですか 下水道とセットです 
電気、ガスとくれば、最後は水道ですが、読者の皆様は水道料金をご存じですか。
下記は東京都水道局の水道料金と下水道料金です。
メータ 基本 1m? 6m? 11m? 21m? 31m? 51m? 101m? 201m? 1,001m?
口径 料金 以上
呼び径 月額 5m? 10m? 20m? 30m? 50m? 100m? 200m? 1,000m?
13o 860円 0円 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に
20o 1,170円 つき つき つき つき つき つき つき つき
25o 1,460円 22円 128円 163円 202円 213円 298円 372円 404円
0m? 9m? 21m? 31m? 51m? 101m? 201m? 501m? 1,001m?
以上
8m? 20m? 30m? 50m? 100m? 200m? 500m? 1,000m?
一般 560円 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に 1m?に
汚水 つき つき つき つき つき つき つき つき
110円 140円 170円 200円 230円 270円 310円 345円
例:呼び径20ミリで1か月24m3使用した場合の料金を求めます。
【水道料金】 計算式 (基本料金+従量料金)×1.08 (1円未満の端数切り捨て)
(基本料金 1,170円 + 従量料金2,042円 )×1.08=3,468円
 1〜 5m3 @ 0円× 5m3= 0円 6〜10m3 @22円× 5m3= 110円 11〜20m3
@128円×10m3= 1,280円 21〜24m3 @163円× 4m3= 652円 小計 2,042円
【下水道料金】  計算式 料金表に基づき算定 ×1.08(1円未満の端数切り捨て)
 料金表により算出した金額  2,440円 × 1.08=2,635円
 0〜8m3 @560円 9〜20m3 @110円×12m3= 1,320円
21〜24m3 @140円×4m3= 560円 小計 2,440円 合計 3,468円+2,635円=6,103円
通常の場合は、2か月に一度の検針ですが、結構高いですよね。

水道の節水対策

水道等の節水対策は、皆様そこそこされているのではないでしょうか。
当家も昨年5月のエコワン導入時に、節水シャワーに替えました。
一般にはこの節水シャワーで10-20%お湯の使用量が下がると言われています。
あとは、トイレのタンクに500cc等のペットボトルを入れている人も多いでしょう。
但し、最近のトイレはそこそこ節水型なので、設計以上の節水をしてしまうと
汚物が配管で詰まって、かえって高くつくなんてことがあるかもしれません。
その話を聞いて当家も500ccのペットボトルでよかったと思っています。

水道の防災対策 すなわち断水対策は

今までは、飲料用のペットボトルを箱買しておく程度のことはやっていました。
しかし首都直下型地震を考えれば、1週間自宅で持ちこたえる必要があります。
飲料用はいいとしても、トイレはどうするのか。まさか飲料用の貴重な水をトイレ
に使用するのは余りにも、もったいない。
まず最初に考えたのは家庭用の井戸の設置でした。東京、杉並区、井戸 で
検索すると色々出てきます。価格は30万円前後。これに電気ポンプをつけると
更に10万円以上。しかし上水道と井戸の配管は一緒にしてはいけないので、
井戸を常時使うのは、別配管にしなくてはいけないのでかなり大変です。よって
防災安心料にしても、30-40万円は、ちょっと現実的ではありません。

そこで次に考えたのが、雨水を回収して貯めておく雨水タンクの設置です。
さあ皆様だったらこれにいくらまでなら投資しますか。ネットで調べたところ意外
に安いので、通販で購入してシルバーウィークに設置してみることにしました。

雨水保存用第一地上タンク
まずは下記写真をご覧下さい。自宅裏のスペースに設置した第一タンクです。
右側の雨ドイの絶妙の高さに設置した「取水器」から回収した雨水を、この黄色
のタンクに貯めるのです。タンクが一杯になると水がそれ以上流れなくなるので
取水機からは、本来の下水管の方に流れるという仕組みです。さてこの黄色の
タンクは 何L貯められると思いますか。100L?200L?どのくらいと思いますか。

答えは、何と500Lもあります。満水で500L=重量は500kgにもなります。
土台は重量ブロック6個を設置。その上に3cm厚の板を引いて設置しました。
さてそのコストですが、タンク、取水機、バルブ類、土台等を含めても2万円
でおつりが来るので、井戸掘費用との比較は10分の1以下なので大満足です。
9/21に設置後、9/24木の夜から小雨になりました。そして25金も小雨でした。
この24時間雨量は、約15mmでしたが、500Lタンクは 早くも満杯になりました。
(写真右)。水質は極めて綺麗なので沸騰させれば蒸留しなくても飲めそうです。

第二タンク設置決定

これに味を占めた私は、高さ約3mの二階ベランダにも第二タンクを設置する
ことにしました。タンク容量は110Lにしました。あとは写真でどうぞ。左から
1 設置スペースは30cm角ブロック2枚で十分。110Lタンクを置きました。
2 ホースはベランダの排水溝を通しました 3 1階から見るとこんな感じです。
4 すぐ横の雨ドイを高さを考えてカットし、雨水取水機を設置しました。
  白い1mm角くらいの網で枯葉等の侵入を防ぎます。
5 取水機の内部です。タンクが満杯になると 本来の下水管に流れます。

6 1階庭との落差は3mありますので、そこそこの水圧となりました。
これで1日約5Lのプランターへの水やりと、雨が3-4日降らなかった時の
芝生への水やり推定100L/回は、雨水でいけそうです。真夏時なら月間の
節約量は1000Lになりそうです。コストとしては、400-500円/月の話ですが
地球環境へ貢献しているという心の満足感は大きいものがあります。今後は
水中ポンプで第一タンクから第二タンクへの配水をしようと思います。