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石油電気都市ガス補助金削減で価格上昇 三菱商事、秋田県沖、千葉県沖風力事業撤退を考える |
これを執筆している8月29日現在、ガソリンの補助金は、
1 定額値下げ分が10円とそして7月から実施中
https://nenryo-teigakuhikisage.go.jp/assets/pdf/outline10.pdf
2 中東情勢の混乱が引きガソリンなど石油製品の価格の 急激な上昇が
継続する場合に備え、需要の拡大が見込まれる7月から8月ににおいて、
ガソリン価格等の予防的な激変緩和措置を講じる。具体的には、中略
ガソリン価格の全国平均販売価格が175円を超える見込みとなった場合には、
175円を超える部分について10/10の補助を行う。これが0.5円。
https://nenryo-teigakuhikisage.go.jp/assets/pdf/press_briefing_20250626.pdf
以上1と2の合計10.5円が支給されておりましたが、この後者の2の部分の
補助が9月3日で予定通り終わることとなりました。
原油価格が落ち着いている間は影響はありませんが、マスコミでは
ほとんど報道されていないのでご報告します。
ガソリン税暫税率値下げは実現するか 軽油も含めて出来ない言い訳に?
参議院選が自民党の歴史的敗北で終わり、8月1日から臨時国会が開幕
しました。でも会期は僅か5日。何故夏休み前までしっかり議論しないかと
私同様、不思議に思う方もいると思います。
ガソリン税の暫定税率については、与野党6党が7月30日、各党の実務者で
財源などの課題を検討したうえで、秋の臨時国会を念頭に必要な法案を
成立させ、年内のできるだけ早い時期に廃止することで合意しています。
そして8月28日にも4回目の実務者協議は開かれたようです。でも特に与党
が代わりの財源について具体的に示していないのが気になります。
で改めて上記の合意文書を見ると、「財源などの課題を検討した上で」の
文言が非常に気になって来ました。そして私としてはガソリンだけでも
先に暫定税率を廃止にして、軽油は後から考えるのでよいと思うのですが
与党はあえて軽油の暫定税率まで含め、代わりの財源がないからやはり
出来ないと言い出さないか非常に心配です。今後も注視していきます。
電気と都市ガスの補助金も7月から9月まで
電気と都市ガスの補助金については本年1月から3月に続き、本年4月22日の
内閣総理大臣記者会見にて、 足元の物価高と暑くなる夏への対応として、
使用量が増加する7月から9月までの3か月間、 電気・ガス料金の支援です。
https://denkigas-gekihenkanwa.go.jp/
ちなみに大手電力と都市ガス会社は、この補助金減額を受けて
電気高圧 電気低圧 都市ガス 7月分 1.0円/kwh 2.0円/kwh 8円/m3 8月分 1.2円/kwh 2.4円/kwh 10円/m3 9月分 1.0円/kwh 2.0円/kwh 8円/m3
標準家庭の使用量の値上げ見込みを発表しています。
9月の東京電力は8132円(前月比+65円)
9月の東京ガスは5488円(前月比+22円)だそうです。
三菱商事、中部電力 千葉沖 秋田沖から洋上風力撤退発表
三菱商事は8月27日、記者会見を行い千葉県銚子沖、秋田県の能代市沖、
由利本荘沖の3海域における洋上風力から撤退すると発表しました。
2025年3月期に524億円の損失を計上していたので、注視していましたが
全面撤退には私としても非常に驚きました。
太陽光と並んで風力は、再生可能エネルギーの主力です。特に国土が狭く
海岸線から平地が少なく直ぐに山岳地帯の地形が多い日本にとって、
大型陸上風力の設置場所は限られているので、洋上風力は非常に期待
されていたのです。私も洋上風力は詳しくないので、少し遡って三菱商事
連合が、2021年に落札した経緯から調べて見ました。
2021年12月、三菱商事連合は、上記3海域で合計168万kWの風力発電
海 域 運転開始時期 発電出力 FIT価格円/kWh 秋田県能代市沖他 2028年12月 47.88万kW 13.26円 秋田県由利本荘市沖 2030年12月 81.90万kW 11.99円 千葉県銚子沖 2028年9月 39.06万kW 16.49円
事業を落札しました。この時の政府の上限価格は29円。その半値以下
の安さで、競合も含めた平均落札価格は20円前後なので、非常に安い
ことが分かります。何故これだけ安い価格で見積もったかについては、
5000億円で買収したオランダの電力子会社エネコのノウハウを過大評価
したこと。また当時は、技術革新や建設ノウハウの蓄積等で、設置コストが
年々安くなる傾向がありました。例えばドイツは、2010年と24年を比較する
と61%も安くなっていたのですが、これを過大評価してしまったようです。
ロシア、ウクライナ戦争勃発で建築費他が高騰
そして同社にとって不幸だったのは22年からロシアウクライナ戦争が勃発。
エネルギー価格を始め、あらゆる建築費等が上がってしまったことです。
国内においても、ただでさえ人手不足の中、折からの働き方改革が始まり
建築に伴う資材費だけでなく、人件費まで上がってしまったことでしょう。
金利の上昇も含め、世の中がインフレ経済となり結果として建築費は
2倍以上に上がったと同社社長は説明していました。
政府もFIP制度(Feed-in Premium制度)を創設。再生可能エネルギーの
普及を促進するため、発電事業者が電力市場で売電する際に、市場価格に
加えて一定の 「プレミアム(補助額)」を上乗せして交付する制度をFIT
(Feed-in Tariff) 制度の後継として2022年4月に開始しました。
再エネの自立化を支援しながら 電力市場への統合を促し、投資インセン
ティブを確保することを目的として いましたが、これをもってしても、
採算に合わないと判断し、事業撤退を決めたようです。ちなみに中部電力
は2026年3月末で170億円程度の追加損失を計上するそうです。
今後の影響は計り知れない 私の結論
三菱商事や中部電力の国への責任の取り方は、200億円の保証金が
国に没収されることと、しばらくは同様の入札が出来ないことで、責任を
とるしかないとは思います。また国も再入札をするようですが少なくとも
洋上風力事業の開始は5年以上遅れることとなると思います。
一方、地元経済への影響は大丈夫なのでしょうか。長期間の工事を
見込んで旅館業や飲食業をもし立ち上げていたとすれば大損害です。
三菱商事は524億の中で折り込み済とのことのようですが、地元に与える
経済影響を最小限にするよう努力してほしいと思います。
また今回勉強したのですが、中国を除けば、巨大風車メーカーは、欧米
のデンマークのべスタス、米のGEベルノバ、独シーメンス系3社しかない
そうです。国内メーカーでは東芝とか、三菱重工や日立製作所がやって
いたのですが、何と既に撤退したそうです。やはり政府も含め、オール
日本でやっていく必要があると思います。
また風力は太陽光同様、変動エネルギーではありますが、太陽光とは
異なり、風さえ吹いていれば、雨でも夜でも発電してくれるので、個人的
には夜の電力として期待していたのですが、残念です。
でもあえて申し上げれば、三菱商事の英断に深く敬意を表します。
本年2月企画で、カーボンニュートラル達成のためのコストを考えましたが
今回の風力発電事業の失敗を見てもそのコストは安くないのが分かります。
よって環境優先派の皆様にお願いです。化石燃料を悪者にして叩くのは
再生可能エネルギーがちゃんと実力をつけてからにして欲しいと思います。
アルファードPEHV購入 その実力は
以前当社HPでも紹介しましたが、私はトヨタアルファードに乗っています。
最初は3000Gに9年、今乗っていたのが、2016年式のアルファードHVです。
でもう9年経つので、1年以上前から、HVを買おうと思っていたのですが、
予約すら受付けていない状態でした。そんな時ディーラーからプラグイン
HVで良ければ半年くらいで納車出来ますと言われました。
税抜き本体価格は、PEHVは 約968万円。 HVは、約782万円で
その差186万円ですが、ありがたいことに補助金が、国から55万円。
東京都から45万円。千代田区から10万円。合計110万円出るのです。
よってその差は76万円です。
先日まで、9年間乗ったアルファードHVの唯一不満点は、バッテリー
容量が少ないことでした。EVモードだと数Kmしか走れません。
新しいアルファードではHVの電池容量は5kWh、PEHVが18.1kWh
その差13.1KWh。これを76万円で買ったと思ってPEHVにしました。
納車日は8/27水曜日の大安です。以下カタログ性能です。
エンジンは2.5L、 4駆動モータ4台合計で 225KW 306PSです。
WLTCモードでのEV走行可能距離は 73km 推定電費は(4.0km/kWh)
WLTCモードでのHV走行燃費は 16.7Km ですが、走行モード別では
市街地 14.1km/L 郊外 17.6km/L 高速17.4kmだそうです
充電については、推定18kwhが空の状態から、
100V 6Aで33時間。 200V 15Aで5.5時間。急速で80%まで38分です。
大災害時は、非常時給電モードの消費電力毎時400Wとして、5.5日分
給電も可能なので、防災お宅の私としては誠にありがたい車です。
会社と自宅では取り合えず、100Vで充電しています。
5時間充電で約3kWh入りますので、12kmの走行が可能です。
自宅と会社の距離は12kmなので往復ならガソリンは減らない計算です。
しばらく乗ってみて、エコ性能をまたご報告させて頂きます
本社ビル裏のPEHVアルファードと 100V充電の様子
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