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それでも減らない?日本のSS |
過去20年で増えているのは日本だけで、ヨーロッパでは確実に減少していますね。
また上の表はヨーロッパ主要各国のSS数の減少率と1SS当たりの平均販売量です。
激減する業者数に現れる今後の方向
それは、SSを運営している事業者数です。
項 目 元年度 2年度 3年度 4年度 5年度 6年度 7年度 8年度 SS数 58,285 58,614 58,825 59,224 59,773 60,421 59,990 59,615 事業者 32,835 32,642 32,413 32,060 31,766 31,559 30,465 30,032 新規 487 610 529 564 532 536 437 502 撤退 950 803 758 917 826 743 1,531 935 増減数 -463 -193 -229 -353 -294 -207 -1,094 -433
以上の表からも分かる通り業界の自由化元年前夜といわれた平成7年度の1年間で
なんと全事業者の5%に当たる1500者が業界を撤退したことになります。
しかし1社1SSの販売店や小規模な特約店が撤退しても、今までは元売子会社や
同業他社が運営を継続してきた例が多かったので、昨年度まではSS数の激減として
表面化しなかったのだと思います。
海外の例を見ると
西 暦 1973 1976 1979 1982 1985 1988 1991 1994 日 本 45120 46018 54584 55251 55448 55151 55928 57874 フランス 46000 44000 41500 37500 32000 28000 22900 19013 イギリス 32974 30383 26480 24108 21140 20016 19247 16971 西ドイツ 40387 31266 27026 22951 18179 18657 17692 16314
というより自由化による自然淘汰が、日本より先に始まっていたようです。
国 日 本 イタリア ベルギー フランス イギリス 西ドイツ SS数減少率 0% 8% 22% 38% 45% 55% 1SS平均販売量 76KL 81KL 99KL 124KL 187KL 210KL
出所先不明の為、最初の表との整合性が一部とれていないところもありますが、
図にしてみると極めて面白いことが分かります。
日本のSSの減少がベルギー並で終われば、減少率20%、減少数11000で
その結果平均販売量は100KLになる。
しかし、フランス並の減少率40%まで競争が激化すれば、減少数は22000で
平均販売量は124KLという数字が出て来ます。
5年後には半分になるか?
「市況悪化の進行が予想以上」「元売子会社も非効率SSは運営を断念している」
などの事実からSS数は半分になるという見方。
その一方で元売会社が早期に撤退すると見ていた零細店が、
こちらに書いてあるような理由から
マイペースの経営を続けているので、
欧米程は減らずせいぜい2割という見方。
さて読者の皆様はどうなると思いますか。
尚、帝国データパンクによると今年に入ってからのSS業の倒産は7月までで17件
その負債総額も33億円にとどまっておりますので、撤退された方のほとんどが、
自分で結論を出した勇気ある撤退なのが、業界人としてのせめてもの救いです。
最後に、本文中にデータの誤り或いは更に詳しい数字をお持ちの方は
メールにて
ご指導頂ければ幸いです。 敬具 文責 垣見裕司 98/9/1 最初のページへ