どこまで下がるかガソリン価格?
拝啓 垣見油化HPファンの皆様。あなたは8月企画の 番目のお客様です。
さて今月は、ガソリン全国価格と首都圏の動向について解説させて戴きます。
2円も下がった全国市況
当社が掲載させて戴いているガソリン価格のページのからリンクしている 各地のガソリン価格のうち、全国都道府県価格は石油情報センターが 毎月10日現在で独自の市況調査を行い、公に公表している数少ない市況価格情報です。
 実はこの7月のレギュラーガソリンの全国平均価格が102円になり、前月比2円もの急落になりました。 4月の106円から、5月の105円、6月の104円と3ヶ月連続の値下がりですが、 1ヶ月で2円もの下落は、平成4年2月以来5年半ぶりです。
都道府県別に見ると
レギュラーガソリンの市況は、47都道府県のうち34の都道府県で下落しており
 3円下落は、宮城、和歌山、鹿児島
 2円下落は、岩手、新潟、長野、静岡、愛知、岐阜、滋賀、岡山、愛媛、福岡、沖縄
の11県に及び、下落は全国で発生しています。
 安値は、埼玉、群馬が95円、茨城、愛知96円、千葉、栃木97円と
なぜか関東圏に多く6月に11県だった100円割れも13県に拡大しました。
 また通産局単位でも関東局(1都10県で新潟、長野、山梨、静岡を含む)
の平均が99円と唯一100円を割った局となっております。
 高値の東京都心があるのに、なぜ関東がこんなに安いかですって?
その当社なりの分析は、なぜ自由化前に下がったのかに書いてあります。
 高値は、鳥取115円、島根114円、高知113円、兵庫112円、
広島、長崎111円、岡山110円とこちらはなぜか中国地方に多く
110円以上は7県に減少しています。
縮まる内々価格差は、消費者ご納得の範囲か?。
ではひところ表現として話題になった「内々価格差」を考えて見ましょう。
当社の全国都道府県価格の96/1月では最安値の埼玉95円と
最高値、鳥取125円との価格差は30円ありました。
 しかし今月では埼玉の95円と鳥取の115円でその幅は20円に縮まっています。
我々業者としては本来の方向に進みつつあるとの認識ですが、消費者の方からは
「首都圏で土地も人件費も高い埼玉が安く鳥取が高いのはおかしいしその是正も遅い」
という電子メールを戴いたことがありましたが、皆さんのご意見は如何ですか。
 逆に坪1000万円もする東京都心と、郊外の20万円/坪のSSのコスト差は十分認めて戴いている様です。
下がり過ぎた首都圏の価格は是正されるのか?
この値下げ傾向一色の7月市場の中、値上がりした県が神奈川と奈良の2県です。
 神奈川等我々関東の業者は今年の仕入れやコスト根拠なき値下げは、
それまで103−98円レベルの市況が、連休あけ以降95−90円に下落、
更に一部地域で90−85円まで下がった事にとても危機感を強めておりました。
 しかし、下がり過ぎれば経済原則により揺り戻しもあるもの?。
 安値看板商法ではリーダー的な某外資系会社が6月下旬頃、安値看板を突然撤去。
実は我々SS業界は確たる信念があって小売り価格を決めているというよりは、
「となりのSSがいくらだから、当社もいくら」というのが実態で、
「となりが安値看板をおろすなら、当社もおろし価格戦争は取りあえず休戦しよう」
という具合で都内に約300本と言われた価格表示が、約半月で急速におりました。
 当社の方針としても、ユーザー様に分かり易い価格表示は大原則なのですが、
「1社だけ掲示継続も出来ない」という常識的判断でここ1ヶ月は見合わせています。
 この看板の無い状態で、一時的にせよ価格戦争は沈静化し、 一部のSSの独自判断による是正値上げの反映が、神奈川県の貴重な1円UPではないかと思います。
市況は市況が決めるもの
 その一方で看板がない状態は、お客様にとっても安値SSの選択に困るだけでなく
我々業者にとっても、近隣SSがいくらで売ってるか分からないという面もあります。
 それがまた疑心暗鬼となって再び看板価格戦争が勃発して値下がりするのか、
それとも神奈川に代表されるこの是正傾向が今後も続き、関東全体に広がって行くか、
それは市況のみが知ることです。 敬具 文責 垣見裕司 7/30 最初のページ