コーチング成功事例調査研究会 第1回活動報告
 
 他業界の成功事例の調査研究とSS業界への応用法を考える
あなたは、コーチング研究及びES・社員教育関連の件目のご訪問者です。更新時39200
今年も皆様から「エネ庁のSS経営高度化調査実現化事業は何をやるのですか」とお問い合わせを
頂いておりましたが、6月に申請をした件について、8月1日に石油協会より「交付決定通知書」を拝受し
8/9に第一回の委員会を開催出来ました事をご報告させて頂きます。文責 垣見 裕司

我々は何をしたかったのか
平成15-16年度の「社員教育並びに従業員満足度調査」と「真の顧客満足度調査」では、
真の顧客満足の実現には「従業員の全員の心からのやる気や満足度が最も重要」である
ことが判りました。従って、単なる活気訓練のようなスパルタ的な教育では、それが達成
出来ないどころか、むしろ従業員のやる気を低下させていたことも事実となりました。
そこで我々は昨今話題となっている教え込む「教育」から自分で「気付く」よう誘導し、
従業員や組織のモチベーション、更にはそのパフォーマンスまで向上させる「コーチング」
という教育手法に注目しました。このコーチング手法の書籍等は多数出版されているものの
我々が事前に調べた範囲では、SS業界での導入例や成功事例は無いようなので、 この
調査をコンサルティング会社に依頼し、他業界でのコーチング手法を導入した企業等の
成功事例を調査し、それを委員会に報告、その共通点等を把握・分析し、可能ならSS業界
への応用法等を研究したいと思った次第です。
どんな調査をするのか
コーチングとは、従来型の会社や経営者等「上」から従業員「下」への高圧的な「教育」
ではなく、経営者も従業員も「気付き」により、モチベーションを高める新しい教育手法です。
少なくとも申請段階では、我々は、コーチングをこのように理解しており、この指導手法を
SS業界に応用することが出来れば、会社や現場を従来型の指示命令型の「やらせる仕事」
から「やる気ある自発的な仕事」に改革出来るでしょう。
具体的な事業概要としては、調査会社に委託して、新聞・雑誌に掲載された企業・組織・個人
に対し、訪問したり面接をお願いして具体的な成功事例を集めて見ようと思います。

1.貴社が行ったコーチングとはどのようなものか。それまでの社員教育との違い等は何か
2.その指導は、どこに依頼したか。独学か、外部依頼ならその社名等(可能なら費用等)
3.コーチングを進めるにあたり、最も困った点等は何か。失敗事例等はあるか。
4.部下もしくは組織全体のモチベーションはコーチング導入前後でどのように上がったか。
5.そのモチベーションUPの客観的な把握方法は何か。
6.そのモチベーション向上が数字等の成果としての表れたか。
  管理部門であれば例えば離職率の低下等何か具体的なデータ等で把握出来るか。
7.サービス業としてのガソリンスタンドへの応用を考えているが、何かご提言はあるか
どのように活用して行くのか
調査会社には、上記の質問項目によって得られた回答や成功事例を委員会に報告して
もらい、分析研究し、成功事例における共通項等をリストUPして見たいと思います。
出来れば10例、少なくとも7例以上の色々な業種の企業や団体、或いはリーダーとしての
一個人の立場でも、色々調査して頂こうと思っています。
そして、ここからは努力目標なのですが、SS業界への応用法を研究してみたいと思います。
古い表現で言えばSS業は「座売り」です。都心の掛売り主体のところなら別ですが、あちこち
営業に行って商品を売ってくるのではなく、あくまで待ちの商売です。従って従業員の
モチベーションが上がったからと言って、直ぐにガソリン販売量が倍増することはないでしょう。
しかし、ガソリンを買うお客様は、ほぼリピーターです。従って従業員の心からのCSサービス
があれば、それはきっと実績に跳ね返ってくるでしょう。また洗車のような労働集約型の油外
商品の販売では、きっとこのコーチングという指導法は有効だと確信しています。
その成功事例を分析・研究、事例集として纏める一方、SS業界への応用を検討、報告書にし
広く業界に紹介することで、SS業界の経営高度化に寄与したいと思っております。
第一回の委員会と今後の予定
委員会は8月から1月まで各月1回ずつ、合計6回を予定しています。
8月9日水曜日に、第一回委員会を開催しましたが、この委員会は、とても重要です。
それは、補助金を利用しているという観点から、公正性には万全を期す必要があります。
石油協会規定の通り、我々はまず見積依頼書を作成、複数社に見積をお願いする一方、
価格やご提案が然程変わらない場合は、第一回の委員会でプレゼンテーションをして頂き、
それを委員の皆様とともに、委員会出席者全員でご判断頂くようにしているからです。
但し今回は、採用させて頂いたユニバースリサーチ社と、実績やブランドとも申し分のない
M社の価格の差が大きかった為に、U社の見積をベースに補助金を申請したので、プレゼン
テーションは1社(一グループ)のみとなりました。委員会議事録のタイトルは以下の通りです。

 1 委員長挨拶 2 各委員自己紹介と名簿等のご確認
 3 申請書他提出資料と石油協会からの重要通知事項確認
  @ 申請書 A 事業者の概要 B 事業計画TU C 確認書  D グループ規約
  E 見積依頼書 F 支払注意事項  G 確認書 H交付決定通知書 I その他
 4 事業の目的・必要性と結果の活用方法   5 事業内容
 6 実施計画とタイムスケジュール
 7 見積依頼書の確認と調査・分析・研究業務請負候補によるプレゼン
     M社(C21社)社とU社(BC社)他1社より見積提出あり
 8 調査可能先企業・団体・個人等の予定、調査方法・内容等の説明質疑応答
 9 各委員よりご意見
10 調査業務等請負業者決定、調査項目の等の検討
11 次回委員会及び今後のスケジュール決定

プレゼンの内容は

プレゼンは、U社とタッグを組まれたビジネスコーチ社の吉田先生に行って頂きました。
ちなみに吉田先生は、7月に行われた札幌石商でのコーチングセミナーの講師もされています。
原則として委員会限りというお約束なので、その内容を総て公開出来ないは残念なのですが、
報告書作成までに、許可を頂だこうと思っておりますので、今回は見出しだけお許し下さい。
最初は、「コーチングとは何か」についての基調講演、そして調査方針、調査相手先の候補会社
等や調査する内容等についてご説明頂き、その後議論やロールプレイングをして頂きました。


コーチングとは、何か 特にES向上に繋がるコーチングについて
 @ 1対1コーチングとは              A 気付きをもたらすスキル
 B リーダーが重視すべきポイント:85対15の法則
 C 社員のやる気を阻害する要因        D コーチングの目的とスキル
 E コーチングスキルの構成因子        F ビジネスコーチングとは何か、その目的は
 G ビジネスコーチングの構成要素       H ビジネスコーチングの実践:4つの質問
 I あなたが所属する組織の現状        J ビジネスコーチングモデル
 K 「部下とのコミュニケーション」度チェック  L リーダーが重視すべきポイント
 M ビジネスコーチング・プログラム全体像

このすばらしいプレゼンとその後の議論の結果、委員会満場一致にて、U社並びに
BC社へ今回の調査・研究事業をお願いすることとなりました。

最後に
読者の皆様にお願いがあります。もし身近な方でコーチング手法を取り入れて、
社員教育や従業員のモチベーションUPに成功された事例があれば、是非ご紹介下さい。
今回出張費は予算計上していないので、東京もしくは近県になりますが、貴重な情報を
頂ければ幸いです。 住所 会社名 ご役職等を メールにてご連絡戴ければ幸いです。
尚、毎年報告書をほしいとのご要請を頂きますが、作成部数は既に決まっております。
各県石商事務局様には、複数部送付する予定ですので、そちらでご覧頂ければ幸いです。