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東久留米SS,NHK朝のテレビニュースに登場!他好例質問解答企画 仕切は?末端は?どこまで上がったか、QQSS、原油地球内部湧き出し説 |
Q1.仕入価格はどのくらい上がったのですか
下表参照。また日石三菱の公表値は建値的な要素が強いので変化幅を記載しましたが、累計で
15.9円です。一方アジア向けの指標原油でもあるドバイとオマーンの平均から弊社が推定した
FOB価格や日本の輸入通関統計はいずれも13円上昇を示していますが元売上昇幅と比べると
2円程度少なくなっています。これはエクソングループの場合は最高価格の方は11円程度
しか上がっていないのでむしろ下値を中心に是正したという意味では公正であると思います。
一般には、民間備蓄期間を経てから通関しているものもあるジャパンプレミアムや逼迫して
いる割増船運賃は、通関時には確定していないので、元売の実勢仕入コストと通関価格の間
にはタイムラグや誤差が発生するとのことでした。また僅かではありますが自主開発原油の
中には市価の半値等で入着しているものがありますが、これには莫大な開発費は含まれて
いませんし、自家燃ロスも5%ですから、元売も通関上昇分だけでは苦しいようです。
また卸価格の実勢値を推定する一つの指標として業転品価格の推移も記載しておきました。
尚このRIM価格は京浜地区の例えば1000KLロットの船や製油所パイプ渡ですから、我々の
ような中小企業が元売のご加護なく安定的に仕入れ続けるには、タンクチャージやローリー
運賃など+3円/L以上必要です。しかし相変わらず系列価格が業転価格よりブランド効果以上に
高くその上昇幅も大きいのことは、残念に思います。
Q2.末端価格はどのくらい上がったのですか
高速道路価格でも+11円上がりました。しかしこれは現金の場合であり、掛売り転嫁は半分以下
その時期も10月以降ご理解頂き始めたというのが現状です。軽油は6−9円、灯油は8円ですが、
灯油はシーズン入りでもう少し上昇してくると思います。一般に現金は掛売より価格変動は早い。
小口より大口の方が価格は厳しい。従って軽油や重油の業務用や需要家様は当然掛売で大口
ですから、より価格転嫁は遅れていますが、これは商習慣上ある程度はやむを得ないのではない
でしょうか。問題は同規模同地区同コストで、著しい価格差がある場合でしょう。
Q3.QQステーションてなんですか
必要があれば人工呼吸や心臓マッサージを我々一般人も行えるための技能指導を東京消防庁が
行っている制度がありますが、東京のSS業界で取組み地域社会に貢献しようという活動です。
東京都石油業商業組合が提唱、受講した資格者がいるSSをQQステーションと呼んでいます。
弊社では以前から検討していた地域社会の理念と一致しましたので、SS所長だけでなく、
本社石油部長始め総務部の社員も資格をとりました。率先垂範?もちろん私もとりました。
以下は受講風景、認定証、QQステーションのロゴです。万一の時は下記ロゴSSへどうぞ。
Q4.原油が地球内部から湧き出しているという話は本当ですか
をとっていた社員がおりましたので早速拝見しました。私も専門家ではないので私見です。
当社にある簡単な資料では、有機起因説しか書いてありませんが、専門書になると無機起因説
の二つがあるが現在では有機起因説の方が圧倒的に有力と記述してありました。
1.有機説は、海や湖で増殖したプランクトンや藻などの生物体の死骸が土砂とともに堆積し
岩石となる途上に有機物が複雑に重合して「ケロジェン」となり、地熱や圧力の影響を受けて
石油系炭化水素になった。その証拠として、動物の血液、植物の葉緑素と同系のポルフィリン
化合物が原油中に発見され、どちらを起源を持つ原油かも分類できる例もあるそうです。
2.一方無機説は、炭酸ガスを含む水とアルカリ金属が高温高圧で作用して炭化水素になった
と言う説です。ちなみに番組では同じ無機説でも、地球誕生にまで遡っていたので、
「地球深層ガス説」と紹介していました。これは土星や木星大気にメタンなどの炭化水素物質
が多数あるので地球生成期の大気中にも当然あり、それが地球内部のマントルと地殻の間に
閉じ込められた。それが高温高圧で液体状の炭化水素化合物となりプレートの隙間から染み
出ていると説明していました。証拠としては、
a.通常石油の産出する2000-3000mより遥かに深い6000mの地層や、過去動植物が存在
しないことが確認されている地層からも原油が発見されている。
b.原油が発見されている地層から動植物の化石等があまり発見されていない。
c.一度枯渇した油田からも時間が経つと再びたまるのは深層から噴出している
ことなどを証拠としています。もしこれが本当なら石油の元となりうる物質が地球深層部にあり、
石油の可能採掘年数はあと40年ではなく500年分あるので人類にとってはうれしい事ではない
でしょうか。この話題は今後とも注目しておくことにします。
ケロジェン有機成因説イメージ図(石油連盟 石油のQ&A資料より)