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ホルムズ&バブ・エル・マンデブ両海峡ダブル封鎖 事態はむしろ悪化中 備蓄原油の現実 熊本地震 |
WTIで一時70ドル/B割れまで下がった原油価格も再び高騰
以下はAIに作成してもらった WTI、ドバイ、ブレンドの3月2日から
7月29日の価格で、一時70ドル割れまで下がった後、再び高騰です。
政府は8月の調達予想も発表 備蓄の取り崩しはしないとのこと
政府及び元売各社のご努力に感謝します
信頼出来る日本入着 輸入CIF価格
前項の原油価格は、あくまで数量の確保の話で、そのFOB価格や
先月指摘させて頂いたタンカー運賃や船舶保険の話は一切ありません。
それを全て加味した最終結果が、日本入着時の輸入CIF価格です。
現在のような有事でも、この数字をちゃんと発表してくれる国の国民で
良かったと思っています。前月からこの表を掲載していますが、評判が
大変良いので、今月以降も暫く掲載させて頂きます。
結論から申し上げると6月の原油数量は、必要量の75%まで確保したが
価格は117584円/KLと高止まりが続いている。
ナフサも同様で127万KLと5月より減ってしまい、前年年間平均対比
76%に留まり、価格も122262円/KLと超高値が続いている。
ある業界筋からの話では
実は7月HPを読んで頂いた業界関係者の方々から感想を頂きました。
匿名希望かつ、数字のない情報なので感想ということにさせて頂きます。
米国産の原油が増えているのは、エネ庁発表の通り。
しかし軽質油が多く、重油分が不足して来ている。
中東なら20日、米国は50日、タンカー日数が倍以上なのでタンカー確保
が大変。新たに新造しようにもそもそも空きドッグがない。3〜4年必要。
そもそも今発注しても、3〜4年後に再び中東比率が増えれば
タンカーは余る。運賃は下がり採算が合わない。誰が保証するのか。
備蓄原油の質が予想以上に悪い。水分が多い。また底部は粘度が高い。
軽質原油を入れても物理的にかき混ぜないと、とても使えない。捨てたい。
結果、精製装置の故障が心配。本音を言えば、備蓄原油は使いたくない。
以上が本当かどうかは不明なので、以下、優等生の答えも併記します。
備蓄原油の品質や管理について
前述の情報が本当なら大変なことですが、バランス上、備蓄原油は適正に
品質管理されているという話も記載しておきます。
長期保管に伴う変質を防ぐための対策は取られている。定期的な油種入れ
替え。保管期間が長くなった原油は民間の石油精製業者へ引き渡され、
新しい原油の補充。品質のモニタリング調査も定期的に実施。
成分分析、水分混入の有無、スラッジ(沈殿堆積物)の発生状況等。
精製ニーズに合わせた油種構成。国内の製油所が緊急時にすぐ処理できる
よう、精製事業者の需要や設備に適した品質の油種を選定。タンクの定期
開放検査も消防法に基づき、5〜15年の周期でタンクを空にし、内部を洗浄
・検査する義務もある。(JOGMEC:基地管理・安全保全)。
ホルムズ&バブ・エル・マンデブ両海峡のダブル封鎖は深刻
さて私にとっては7月23〜24日の出来事は非常に衝撃的でした。
イエメン南部のイランが支援する反政府勢力のフーシ派が、バブ・エル・
マンデブ海峡を通過中のサウジの石油タンカー2隻をミサイルを発射して
攻撃し、内1隻を炎上させたのです。下記地図(エネ庁作成))参照。
色々数字はありますが、平時なら原油+石油製品でホルムズからは
約2000万BD、パブエルマンデブ海峡は、約400万BDが通過量でした。
従ってホルムズ海峡が通れなくても、サウジは、紅海側のヤンブーから
3〜4割程度の出荷は続けていましたが7月24日以降は皆無となりました。
もっとも日本の国や石油関連会社は、前々から安全を非常に重視している
ので、日本船主協会加盟の船舶は、今回の戦争前ですら、バブエル海峡の
通過を認めていない程の危険地帯です。日本以外の船舶は、それなりの
量が通過していたので、原油のアジア市況の高騰抑制に繋がっていたと
私は思います。両海峡のダブル封鎖の長期化は深刻な問題で、我々
業界人や特に石油化学関係者は、十分注視していく必要があるでしょう。
令和8年熊本地震について
7月28日16時27分。熊本県熊本地方において 最大震度7 M7.1の
令和8年熊本地震が発生しました。
7月31日午前9時現在、死者35名 重症6名。避難者9105名と発表されて
います。停電は4540戸、断水は79100戸。給水所は88箇所とのことです。
猛暑の中、被災された方には心よりお見舞い申し上げます。さて
石油業界人としては早くもガソリン不足が起きてしまい残念に思います。
車には、エアコン、電気、ラジオ、テレビ、個室空間、プライバシー、
寝室等、被災時に必要なものがかなりそろっているのです。
ガソリン不足の原因としては、八代市にある東西オイルターミナルと
出光子会社の出光ターミナルネットワークが運営する二つの油槽所が
液状化で一時的に使用出来なくなったとのことです。
ただ 火災や油漏れ等はなかったようなので、翌日から復旧工事に
入り、31日からは出荷再開すると伺っております。
また政府や元売各社も応援体制を確立し、福岡や大分製油所からの
陸送能力も強化しているとのことなの、近日中には正常化することを
祈っております。
阪神淡路大震災、東日本大震災、前熊本地震、能登地震
今回の熊本地震、イオンモール熊本(7人)、日本製紙の死者数(9人)を
含めて38人もの死者(8/3現在)が出たことについて心よりご冥福を
お祈りします。
さてエネルギー業界人として過去の地震と比較してみました
阪神・淡路大震災: 死者 5,515人(災害関連死 約919人)
東日本大震災: 死者 15,900人 (災害関連死 約3,800人)
平成28年熊本地震: 死者 50人 (災害関連死 約200人)
令和6年能登半島地震:死者 228人 (災害関連死 約520人)
これは私の勝手な推測ですが、阪神淡路大震災は、建物
倒壊による圧死と震災後の通電火災による焼死です。
東日本大震災は揺れには耐えたものの津波による溺死です
その意味から言えば、10年前の熊本地震は、感震ブレーカーや
ガスのマイコンメーターの普及で、地震直後に供給を遮断し
九州電力の復旧工事の時の配慮もあり火災は抑えられました。
能登半島地震は建物倒壊による圧死が多く焼死は3人です。
今回は震度7もの大地震にも関わらず、大規模火災を防げたことは
過去の震災を教訓とした当局のご指導と電力、ガス、そして建築業界
各位の地味な独力の賜物だと思います。
本当に残念な イオンモール熊本 LPガス爆発事故
今回の地震の被害で本当に残念なのは、災害に強いと言われる
LPガス設備が7人の死者を出す大事故を起こしてしまったことです。
お亡くなりになられた方には、心よりご冥福をお祈りします。
さて事故原因としては、消防当局の調査結果をまつしかありませんが
私は以下を推測します。
LPガスのバルクタンク(報道では9.378トン)は正常だった
その出口についているガスメーターは、地震を感知したら止まる機能と
配管損傷などで規定以上の流量になると自動で供給を遮断する機能
が必須でついています。このガスメーターはちゃんと遮断したかのか。
私の結論からすると震度5〜6で遮断するよう設定されると思いますが
タンクは重くその基礎も堅牢に作ってあるので、実はその震度に
達していなかったのではないかと思います。
またそれは、避難した方の避難中の動画を見ると、爆発前の店内が
それ程損傷していないような気がします。
では何で配管損傷したのに、設定流量超過で遮断しなかったのか。
私は16時27分という地震発生から爆発まで90分もあったという
その時間に注目しました。すなわち配管の断裂等で、大量のガスが
漏れる状態ではなく、つなぎ目の亀裂やずれ等の微小漏れだったと
推測します。これでメーターは通常の使用量の範囲(遮断条件に達しず)
ガスの供給を遮断しなかったのだと思います。
また使用量が大きいので、一般家庭用のようなLPガス低圧ではなく、
中圧配管であったこと。そしてその配管が屋外はなく、建物内を通して
いたことも被害を大きくした原因です。もちろんLPガス配管の建物内の
敷設は一般的であり、法律的にも全く問題ありません。
今後半年くらいかけて、事故原因が判明され、対策が可能なら、液化石油
ガス法律や省令が改正されるので、業界を上げて再発防止に取り組みたい
と思います。