2050年カーボンニュートラル達成は?
その時の電気代は今の何倍になるのか
あなたは環境問題の番目のお客様です。
本年2月に自問した2050年のCN達成時の日本の電気代は、2024年の
何倍になるかという疑問ですが、当局にお伺いすると細かい予想資料は
あるものの、2倍とか3倍とかいう分かり安い数字で言い切って頂けません。
ある意味当然です。2倍、3倍、4倍、5倍。どの数字で予想したとしても、
不確定要素が大きすぎて、当局の官僚としてはリスクしかないからです。
でも答え無しを皆様にお伝えするだけては、本HPの意味はありません。
そこで「お気遣いや忖度しない」AIに以下の2つの質問をしてみました。
Q1 日本は2050年にカーボンニュートラルを達成出来ますか。
Q2 日本が2050年にCNを達成したとして、その時の電気代は
    2024年の何倍になっていますか。
さてAIを代表する無料バージジョンのChat GPTは何と答えたでしょうか。
質問の仕方によっては的外れな回答が帰ってくることもありますが、今回は
かなり良く、大学生の卒論並みになっていたので、ご紹介したいと思います。

                      2025/3/27 文責 垣見 裕司

第1問 日本は2050年にカーボンニュートラルを達成出来るか
日本が2050年にカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を
達成できるかは、 多くの要因に左右されますが、以下のポイントを
考慮すると「可能だが、課題が多い」と言えます。

達成可能な要因としては
1 政府の強いコミットメント 2020年に菅義偉元首相が「2050年カーボン
 ニュートラル宣言」を発表し、政策として明確化。 「グリーン成長戦略」
 などの具体的なロードマップがある。

2 再生可能エネルギーの拡大 太陽光・風力・水力・地熱の普及が進む。
 特に洋上風力発電の拡大が重要視されている。 2050年の電源構成の
 目標では、再エネ比率を大幅に増やす計画 (現行の約20% → 50〜60%
 程度を目指す)。

3 水素・アンモニアなどの新エネルギー 水素燃料やアンモニア発電を
 活用し、火力発電のCO2排出を削減する技術開発が進む。 水素社会
 実現のための国家戦略が推進中。

4 産業界の脱炭素化 トヨタや日産がEV・FCV開発を進めるなど、自動車
  業界の電動化が進行。 鉄鋼や化学産業でもCO2を排出しない製造技術
  の研究が加速。 カーボンリサイクル・CCUSの推進 二酸化炭素を回収
  ・再利用する技術(CCUS)が発展中。 二酸化炭素をコンクリートや
  燃料として再利用するプロジェクトが進行。

課題と懸念点
1 再エネ導入の遅れとコスト
  日本は地理的条件(国土が狭い、山が多いなど)から再エネ導入が欧州
  より難しい。 再エネのコスト削減や送電網の整備が課題。

2 原子力発電の扱い
  原発の再稼働を進めないと、カーボンニュートラルの実現が厳しいとの
  指摘もある。 しかし、福島第一原発事故の影響で国民の反発も大きく、
  政策が不透明。

3 火力発電の依存度が高い
  2022年時点で、日本の電力の約70%が化石燃料(石炭・LNG・石油)
  に依存。CO2を排出しない「ゼロエミッション火力」が本格化しないと
  厳しい。

4 電動車(EV・FCV)の普及遅れ
  欧米や中国と比べ、日本のEV普及率はまだ低い。 充電インフラや
  価格の問題があり、大規模な政策支援が必要。

5 国際協力とエネルギー輸入依存 日本はエネルギー資源を輸入に
  依存しており、脱炭素化のための国際協力が不可欠。 アジア諸国
  との連携(例えば、オーストラリアからの水素輸入)などが重要。

結論
「技術革新+政策支援+社会の協力」があれば達成可能。ただし、現状
ではかなり厳しい。特に、再生可能エネルギーの普及、火力発電の
低炭素化、EVの普及、産業構造の転換など多くの課題をクリアする
必要があります。2050年までにこれらが順調に進めば、カーボンニュート
ラルの達成は可能ですが、進展が遅れれば目標達成は難しくなるでしょう。
今後の政府の政策や企業の対応に注目が必要です。

第2問 日本が2050年にカーボンニュートラルを達成したと仮定して
      その電気代は、2024年と比較して何倍くらい上昇しますか

日本が2050年にカーボンニュートラルを達成した場合の電気代が、
2024年と比べてどの程度上昇するかは、エネルギー構成や技術の進歩
によって大きく変わります。 現時点での予測を基に、電気料金が2024年の
1.2倍〜2倍程度になる可能性が高いと考えられます。
以下、その理由を詳しく解説します。

電気料金の上昇要因
@ 再生可能エネルギーの拡大によるコスト 2050年の電源構成では、
 再生可能エネルギー(太陽光・風力・水力・地熱)が50〜60%を占めると
 予測。現時点(2024年)の再エネ発電コストは高いが、技術革新による
 コスト低減が期待される。送電網の強化(送電線の増設や蓄電技術の
 導入)が必要で、そのコストが電気料金に上乗せされる可能性。
A 火力発電の脱炭素化(ゼロエミッション火力)
  CO2を排出しないアンモニア火力・水素火力などが主流になると予測。
  ただし、水素・アンモニアの製造コストが高く、当面は電気料金を押し
 上げる要因になる。
B 原子力発電の再稼働次第
  原発を活用すれば、安定した低コストの電力供給が可能。 しかし、
  政治的・社会的なハードルが高く、再稼働が進まない場合は、電気
  料金上昇圧力が大きくなる。
C 蓄電池・スマートグリッドのコスト
  太陽光・風力の普及には、大規模な蓄電池(バッテリー)やスマート
  グリッド(電力の効率的制御)が必要。
  これらの設備投資が電気料金に反映される可能性が高い。

電気代の予測(2024年比)
@楽観シナリオ(1.2倍程度)
 再生可能エネルギーの発電コストが大幅に低下。原子力発電が一定
 割合稼働し、電力供給の安定化。 水素・アンモニアの製造コストも低減。
 スマートグリッドや電力管理の技術進歩で効率化が進む。
   → 電気料金の上昇は緩やか(1.2倍程度)に抑えられる。
A標準シナリオ(1.5倍程度)
 再生可能エネルギーの発電コストはある程度下がるが、送電網の整備
 コストがかかる。 火力発電のゼロエミッション化に伴い、燃料コストが
 高くなる。原子力の再稼働が限定的で、安定供給のための蓄電設備
 コストが増加。 → 2024年と比べて電気料金は約1.5倍。
B悲観シナリオ(2倍以上)
  再生可能エネルギーの普及が遅れ、電力の安定供給が困難。 化石
  燃料の廃止により電力不足が発生し、高価な水素・アンモニア火力に
  依存。原子力がほぼ使えず、火力発電の代替手段としてコストの高い
  電源を利用せざるを得ない。 設備投資(スマートグリッド、蓄電池)が
  進むものの技術革新が追いつかずコスト高に。
   → 2024年の2倍以上の電気料金になる可能性。

結論:2050年の電気代は2024年の1.2倍〜2倍に
1.2倍(楽観シナリオ)技術革新が進み、安定した電力供給が可能の場合。
1.5倍(標準シナリオ)再エネゼロエミ火力の移行コストが適度にかかる。
2倍以上(悲観シナリオ)再エネ普及が遅れ、電力不足が発生の場合。

 日本が2050年にカーボンニュートラルを達成するには、技術革新や政策
 の支援が必要ですが、それらが上手く機能すれば、電気料金の上昇は
 比較的抑えられる可能性があります。逆に、移行がスムーズに進まない
 場合は、電気代の高騰が避けられないでしょう。

今後のカギ
再生可能エネルギーのコスト低減
水素・アンモニアの安価な供給
電力の安定供給(原子力の扱い含む)。
スマートグリッドや蓄電池の技術革新
2050年の電気料金を抑えるためには、政府・企業・社会全体の協力が不可欠

完成度の高さと+-要因の説明のバランスの良さに感激

さて皆様、ChatGPTの回答の感想は如何ですか。私はその完成度の
高さに非常に驚きました。まず日本語ですが、完璧でしょう。少なくとも
違和感無しです。回答内容も、どこぞの国のAIと違って政府への忖度が
ないので良い指摘をしています。そして質問1の結論も極めて明快です。
「技術革新+政策支援+社会の協力」があれば達成可能。ただし、現状
ではかなり厳しい。」正にその通りです。回答2には3つのシナリオで説明。
色々な要因が重なって、私でもこのようにしか答えられないと思います。
尚、本HPの公開に当たり、ChatGPTに著作権はあるか。当HPで
公開していいか質問したところ、公開自由、出所がChatGPTである
ことを示すこと推奨。答えが正しいかは自己責任。とのことでしたので
安心して公開させて頂きます。GPT様。ありがとうございました。感謝。