東日本大震災から丸4年
 阪神淡路大震災から20年
、我々の出来ることは何か
あなたは震災企画の 番目お客様です。 2月28日掲載時 49,000
東日本大震災から丸4年。真の復興は進んでいるのか。また今年は阪神淡路大震災から
20年という節目の年。 この二つの震災は、死者や行方不明者の原因に、大きな違いがあり
ます。 その貴重な教訓から、我々は、業界人として、社会人として、そして一般市民として、
あるいは親として今何を学び、今何をすべきかを考えてみました。

                                        文責 垣見 裕司
東日本大震災から丸4年 経ちました
昨年6月に陸前高田と気仙沼に行ってきました。過去4年。心ばかりの支援先が
震災を乗り越え52周年を迎えたというお祝いパーティーに招かれたのです。
パーティー会場は、被災後高台に移転し、2013年11月にオープンした
キャピタルホテル1000です。3階建てで200名規模の着席会議も出来る大きさ
の立派なホテルです。 それまでは、隣町の気仙沼の高台にある「ホテル観洋」
しか泊るところがありませんでした。 その意味では私のお邪魔した被災地の中
で最も深刻な被害だった陸前高田もようやく復興の第一歩が始まったと思います。
下の写真はそのパーティーで陸前高田市の戸羽市長との2ショットです。
我々「東北支援の会」の3年間のささやかな支援に感謝のお言葉を頂きました。
 SSも復興して来ました。震災直後に行った気仙沼の海岸近くのカメイさんの
SSは、2013年6月時点で再開済。また陸前高田市の海岸線近くを走る国道
45号線のオカモトさんのSSも、看板こそ痛々しいものの、同時点で再開済でした。
一方震災直後、エクソンモービルの支援で作られ、その 昭和シェルマークの
カネマン様が運営された仮設のSSはもう撤去されていました。 ちなみに
gogoGSによれば、直近のオカモトさんの価格は144円。釜石のオカモトさんは
133円という好市況です。 地元では、復興に関係するお仕事の方は好調のよう
ですが、未だに仮設に住む、お仕事のない方との格差拡大は心配です。

陸前高田の現状は

陸前高田の旧市内を車で走ると下左写真のような異様なものを目にします。
幼い頃、多摩テックにあった空中を走るゴーカート用のコースか、富士急ハイランド
のフジヤマかドドンパのジェットコースター。皆様は何に見えますか。これは旧市街
を盛土するための大量の土砂を運ぶ超大型ベルトコンベアーでした。始発点は
車でそのコンベアを延々数km遡ってびっくり。周辺の山の採掘場と直接繋がって
いるのです。下の右写真は旧市街地から高台へ伸びる避難道です。 自然を恐れ
崇め敬って来たはずの日本人や日本風土。山には山の神がいて、海にも海の
神がいて八百万の神を崇めて来たはずの神道文化はどこへ行ってしまったのか。
そしてこれが本当の復興なのでしょうか。私には分かりません。

東日本大震災と阪神淡路大震災の違いは

東日本大震災は、2011年3月11日14時46分。宮城県牡鹿半島の東南東沖130km
仙台市の東方沖70kmの太平洋海底が震源。マグニチュードは9.0を記録。
最大震度は7。 震災による死者・行方不明者は18483人(2015年1月現在)。
注目して頂きたいのはその死因です。水死が90%で圧倒的に津波の被害で、建物
の倒壊や土砂崩れ、天井等の崩落や高所からの落下など、地震の揺れそのもの
が原因による犠牲者は、90人前後です。これは私の想像ですが、東北は雪が多い
ので建物等構造体の耐荷重は堅固で、震度7の揺れは耐えたのだと思います。

阪神淡路大震災からは今年は20年という節目です。1995年1月17日午前5時46分
淡路島北部沖を震源とするマグニチュード7.3の直下型地震で、 最大震度は7。
死者は6434名、負傷者43792名で、戦後最大の都市型災害となりました。
大変辛い話で恐縮ですが、判明した死亡原因は、窒息と圧死が77%。熱死や熱傷
が9%。木造住宅密集地域を中心に、数日間にわたり火災被害が発生。テレビで
何日もその映像を見せられたので、建物倒壊で逃げ出せなかった熱死が多いと
思いましたが、消防や自衛隊、そして近隣住民の相互救護活動で倒壊建物から
救出され、熱死は減少したのだと思います。 火災発生件数は285件。全焼家屋
7036棟。類焼が多いのですがSS火災はゼロ。その類焼も食い止めたのです。

一般市民としての震災対策 

こう考えると震災対策は、その目的と重要性や優先順位に応じて何をすべきかが
分かります。まずは最初の数秒の揺れから命を守る建物の耐震補強です。
建て替えや大規模工事を行って法律的にも新耐震基準にするのが理想ですが、
旧耐震の住宅にお住いの方は、年金暮らしのお年寄りも多いでしょう。
従ってお金は余り掛けず、建物の倒壊を防ぐ中心的な柱の補強だけでもよいと
思います。 特に一階が寝室の方には、強くお勧めしたいと思います。  
 垣見油化には旧耐震の鉄筋コンクリートの3階建1棟。2階建1棟。そして鉄骨
2階建の事務所が1棟あります。まだ未対策ですので、今年から一両年の内に
その対策を講じたいと思います。  
 そして次は家具や書棚等の転倒防止です。100円ショップにその金具等は
売っているので、これは皆様のやる気の問題です。
 その次は、漏電火災対策です。阪神淡路大震災で発生した火災285件のうち
その発生原因が判明した135件中、一番多かったのは、停電復旧時の通電火災
の85件だそうです。
建物は最大震度に耐えたのに、停電復旧時の火災で焼失するのは誠に残念。
政府等では「避難時はブレーカー遮断を徹底し通電火災を防ぎましょう」との広報
ですが、避難時は、パニックになつていることが予想されますので、平時にこそ
新築なら感振ブレーカー、既設なら配電盤へ左写真のような感振アダプターの
簡易装着をお勧めします。 震度6等の揺れでボールが落下し配電盤のブレーカー
のスイッチを下げます。価格は5千円以下ですので、是非検討してみて下さい。
経営者として従業員を守るための震災対策 
   東京都は2013年4月より防災条例を一新しました。その
   変更内容は色々ありますが、我々の関係では「従業員の一
   斉帰宅の抑制」です。 要するに、それを可能とするため、
   水や食料そしてトイレや防寒具等3日分を職場等に常備しな
   さいということです。 罰則はまだないようですが、筆者の
   会社では、同様の対策を震災直後から実施しています。
    水と簡易トイレは全員分。緊急用ガスコンロと鍋等は3台。
   最低限の食料。防寒具は、弊社が緩衝材として販売して
   いる通称プチプチ 1.2m幅42m巻を備蓄。これはベット
   にもなり、体に巻けば大変暖かです。また8階の職場まで
   階段で毎日最低1回往復は、私のノルマです。

事務所等でのAC100V電源の確保を

次は停電時の100V電源の確保を是非とも考えておくべきことです
筆者の本社は、まずコンピューター用のUPS電源1kWを利用する計画です。
地震発生時には、コンピューターシステムは数分で非常停止させます。
それはデータの保護と貴重なUPS電源を確保するためです。
社員のスマホや携帯の充電用。そして情報入手りためのインターネット回線の
ネットワーク機器やWiFi用の電源もここから確保します。 携帯電話は繋がら
ないとは思いますが、スマホのワンセグテレビは貴重な情報入手源です。
電池式のスマホ充電器はあっと言う間になくなるので、余りあてにしていません。
本社使用のパソコンの7割はノートなので、これで約2-3時間、インターネット
接続も確保できることとなります。 懐中電灯や電池も必需品です。
 しかしUPS用電源だけでは心配なので、私の机の横に12V 60Ah(5時間率)
の中古バッテリーを二個と、AC100Vを12Vバッテリーから作るDCACインバー
ターを設置しました。
ところでこの自動車用中古バッテリーD26-60Ahクラス2個から、どのくらいの
AC100V電源が取れると思いますか。 以下しばらく今月のマニヤック問題です。

 まず60Ah(5時間率)とは新品で満充電の時に、12V を 毎時12Aで5時間は
取り出せるというカタログ性能です。
本バッテリーは 3年近く使用した自動車から降ろした中古なので、性能の
70%と仮定して 約100Wの液晶テレビにつないで何時間もつか実験しました。
負荷が100W DCACインバータの効率を90%とすれば
必要入力電力量は 100W ÷ 90% = 約110Wです。
これを 12Vのバッテリーから作るので 110W÷12V= 9.2A/hです。
バッテリー1個には 60Ah x 70% = 42Ah入っているので
 42Ah÷9.2A = 4.5時間 と 予想することが出来ます。

実際に実験したところ約4時間持ちましたので、大体あっていると思います。
但し、必要容量が2倍の 200W 18.4A等で5時間率の1時間当たりを上回ると
電圧降下が早く、半分ではなく4分の1くらいしか使えませんのでご承知下さい。
AC100V停電時、SSでの営業は難しいのではないか
垣見油化の直営は5カ所ですが中核SS等はありません。従って発電機はない
のですが、青梅市のセルフ河辺SSには、10kWの太陽光発電があります。
停電時にはブレーカーを切り離し所定の手続きをすれば、1500Wx2系統の
電源を取り出すことが出来ます。但しこの電源では、200Vかつ3相電源で動く
計量器を稼働させることは残念がら出来ません。当然、雨や夜も発電しません。
また河辺SSと南田無SSには小規模な井戸がありますが、停電時はポンプ
が回らないので、使えないことは言うまでもありません。
 では何故、当社は緊急用の発電機を導入しないのか。費用がかかる他
言い訳になりますが、この発電機で動かせるのは計量器1台。同時給油で
2台です。ISUやPOSにまで電源が回せるか不明ですが、消防や警察等
緊急車両への供給に限定されるでしょう。少なくとも停電がなく、在庫があり
全計量器が全て動いた東日本大震災でさえ、社員は身の危険を感じながら
営業しました。エネ庁を通じて警察官の派遣を要請しましたが、計画停電等
で止まった交差点への警官配置のため、SSへの出動は不可能とのこと。
その通電時でもSS前は1kmの行列が出来ました。
 もし停電で近隣SSの多くが完全に休業したら、発電機1台での一般顧客
向けの営業は危険です。 従って本当に首都直下大地震が来て長期停電
したら、SSでの電源確保の目的は、社員やスタッフの身の安全の確保と
帰宅困難者のためのトイレや休憩場所の提供に絞るのが現実的だと思います。
 SSには車と12Vバッテリーは売るほどあるので、12Vから疑似交流100Vを取る
DCACインバーターを この度は全SSに配備しました。容量は1000Wです。
ハイブリッド車等一部の車には最初からついていますが、せいぜい100Wです。

垣見油化 本社での実験例 
約100Wの液晶テレビにAC電源を供給するDCACインバーター左(500W)
直営でSSで購入した1000W。 使用電力が分かる900Wタイプ。

東北復興支援 東京マラソンチャリティーラン 今年も出場
東京マラソン2015は2月22日、時折小雨の交じる寒空の中、開催されました。
チャリティー先は、東日本大震災復興向けもあるので、申し込みました。
チャリティーTシャツに書いたメッセージは、東北復興支援 気愛 御縁 感謝
マラソンを始めて7年。忙しい中、月間100km以上という辛い練習を7年も続け
られた理由は、体は老化するのに反し、自己ベストタイム更新という満足感でした。
そして2012年には、一般ランナーの夢であるサブ4(4時間切り)も達成しました。
しかしこの7年間は、肉離れ2回、ジャンバー膝2回。老化する体や故障との戦い
でもありました。事実、昨年10月の30kmレースでは軽度の疲労骨折となりました。
12月に何とか練習を再開するも、それ以降は月間50kmしか走れませんでした。
このような状態で参加した今年の東京マラソンは4時間37分28秒でした。
自己ベストより38分も遅く、また昨年の東京マラソンより24分遅いのです。
 半分の練習量でも、タイムは1割しか落ちなかった事は、励みになりましたが
硬式テニスでインターハイに出場し、母校の監督まで務めた元アスリートとしては
辛い練習を続けるモチベーションの維持が、かなり難しくなってきました。
今後、どうしようかと迷っていた時に出合ったのが、市民ランナー出身で東京
国際女子やパリマラソンを優勝した谷川真理さんです。 彼女からは楽しんで走る
健康にもよいマラソンを教わりました。 アスリートランから楽しむマラソンへの
ステップアップが出来るどうか。益々忙しくなる自分と相談してみます。
距離 累計時間(正味時間) 2015
LAP
2014
LAP
比較
2013
LAP
比較
2012
LAP
比較
2011
LAP
5km 0:29:39 (0:28:51) 28:51 27:18 +1:11 26:07 -2:56 0:28:17 +0:56 0:27:21
10km 1:00:26 (0:59:38) 30:47 27:45 +0:25 27:20 -1:36 0:28:56 +1:17 0:27:39
15km 1:30:23 (1:29:35) 29:57 27:55 +0:01 27:54 -0:39 0:28:33 +0:49 0:27:44
20km 2:01:37 (2:00:49) 31:14 29:01 +0:24 28:37 -0:48 0:29:21 +0:48 0:28:33
25km 2:33:56 (2:33:08) 32:19 29:12 -0:01 29:13 -0:58 0:30:06 0:00 0:30:06
30km 3:09:44 (3:08:56) 35:48 31:09 +0:49 30:20 -0:10 0:30:30 -2:22 0:32:52
35km 3:47:32 (3:46:44) 37:48 32:52 +1:49 31:03 -0:25 0:31:28 -3:14 0:34:42
40km 4:23:19 (4:22:31) 35:47 33:40 +1:51 31:49 +1:12 0:30:37 -5:29 0:36:06
Finish 4:38:16 (4:37:28) 14:57 13:37 -0:18 13:53 +0:40 0:13:13 -2:06 0:15:19
  4:12:29 +6:13 4:06:16 -4:45 4:11:01 -9:21 4:20:22