読売新聞 エクソン国内GS撤退 衝撃ニュースの冷静解説
 弊社SS所長2名 講演デビューのご報告も
10月1日の朝、自宅でパソコンを開いてみると、飛んでもないタイトルのメールが入っておりました。
エクソン国内GS撤退系列4000店営業権順次売却へ読売新聞2010年10月1日03時03分
そのままの内容掲載は、コンプライアンス上問題があるといけませんので、概略紹介とリンク先の
ご紹介のみに留めたいと思います。(読売様 リンクすら問題があれば即刻削除させて頂きます)
また会社で読売新聞をみると、1面には非常に大きく、また11面には関連記事が掲載されていました。
そして朝から、業界紙の方や業界の友人からの電話もひっきりなしです。しかし、改めてよく記事を
読を読んで見ると、実は目新しいことは、あまり無いという気もしました。今月は用意した企画の前に
本件を冷静に解説したいと思います。        文責 垣見裕司 2010-10-5 10:00 Ver3

読売新聞に発表された内容は

エクソン国内GS撤退 系列4000店営業権順次譲渡へと見出しは非常に衝撃的です。
その表現も「国内2位のエクソンモービル ガソリン等の需要減に歯止めがかからないため、
地域ごとにガソリンなどを運ぶ物流や販売部門の営業権を売却する」と断定口調です。
更に「石油元売り大手が小売事業から撤退するのは初めて」との表現もあります。
この情報の根拠となったのは、関係者の話として「九州地区の営業権売却に向けた入札
手続きを進めており、複数の大手商社系の石油販売会社が名乗りを上げている」とし
「他の地域でも順次売却を進めると見られる」とようやくここで推定口調となっています。
その一方で、売却条件として「GSのブランド名の維持やEMグループが保有しし続ける
石油精製設備からのガソリン等を購入先を求める。年明け以降、順次落札先が決まるだろう」
とのことなので、この九州情報は、読売としてかなり確証があると思ったのかもしれません。
業界人として冷静に分析してみます
弊社HP8月企画には、**********そこで注目頂きたいのがセルフ率トップのEM系列です。
2006年度の+162以降減り続け、昨年度は、1年間でたったの9箇所しか増やしていません。
国内販売市況が余りにも酷いので、良い意味での新規建設の自粛なのか、それとも日本での
投資は、もうせず、国内撤退なのか、そのご判断は読者の皆様にお任せしたいと思います。
***************と書いたので、「垣見さんは知っていたのか」と言われる方もありました。
私の印象は、九州の事例だけなら想定の範囲内です。午後から配信された産経新聞
日経新聞のニュースを総合すると、「まず九州で400店舗、伊藤忠商事系や三菱商事系、
更には地元資本石油会社も興味を示している」と具体的な名前が出てきていますので、
九州はあり得ると思います。
何故九州なのかと言えば、その理由は、ずばりJXの影響でしょう。EMとのバーター契約が
順次終了、EMとしては今までの様な条件では傘下SSに供給出来なくなって、撤退や売却を
余儀なくされたというところでしょう。何故、商社系なのかと言えば、JXと直接バーターは出来
なくなっても、その分を商社が自社PB分を京浜等でEMから買えば、よいからです。但しこの
九州の例だけで、競争力のある神奈川等まで全面撤退するかどうかは、何とも言えません。
しかし過去、LPGは小売りから突然撤退したEM。弊社レベルでも、周りまわって、LPGの物流
に影響したので、関係者は何が起こってもおかしくはないという覚悟は必要かもしれません。
私の一番の心配は、今後のEMの「外販玉」数量と価格
さて東京の業界人として、一番心配するのは、現在の元売と特約店間の取引価格を決める
際に参考とされるRIM価格や元売の指標は、EMの「外販」と称する系列外出荷品の価格に
大きな影響を受けます。九州等でSS売却した分、あるいはバーター契約が終了した分、EM
系の石油精製会社の稼働率維持の為、出荷される「外販玉」が、より多くより安くなるなら
神奈川を初め、直送可能地区の業転価格は下がります。結果としてPBSSの販売価格も
下がり末端市況は、更に混乱するという最悪のシナリオが考えられます。仕入れ価格では
追随出来ない我々系列SSは、益々疲弊するという予想が当たらないことを祈るばかりです。
さて、この国内撤退問題について、エクソンモービルJPは、2010/10/2、「九州での一部社有
物件の売却は認めたもののその他の話は誤報
」と否定的な発表をしましたが、読売のみな
らず日経等にも掲載された影響は大きいでしょう。今後もその動静を注視したいと思います。
弊社SS所長も立派に講演デビュー、ESや洗車を語る
 読売新聞記事 エクソン国内GS撤退 ニュースの冷静解説
あなたは垣見SSスクール企画の 番目のお客様です。 2010/10/1 8,000件スタート
皆様もご存知の通り、毎年全国の石商様にお招きを頂き、年10数回講演をしております。ご依頼の
内容は、毎年違うのですが、基本は、業界門題の時事解説「どうなるどうするSS業界2010」です。
前半は、新新仕切り価格見直し等正に業界の今の問題です。しかし本当に大切なのは後半です。
単に心配しているだけはなく、「だからどうするのか」。これら弊社の取り組みや試行錯誤事例に
賛同して頂いたり、興味をもって頂いているからこそ、毎年お招き頂いているのだと思います。
そんな折、長野石商様と福島石商様から、そして今年は秋田石商様から鋭い要請がありました。
それは「今まで聞いたCE&ES理論はよくわかったが、社員の皆さんがそれをどこまで理解しているか、
また洗車の方は、どうしてそんなに売れるのか。所長に来てもらって、一緒に話を聞かせてくれ」
というものでした。この企画には私もビックリでしたが、あえてお引き受けすることにしました。以下、
昨年「従業員満足度」を語った、オートジョイセルフ河辺所長 田中浩二と、本年、洗車を中心とした
収益向上策の具体的実践手法を語った福エリアマネージャー話てす。  文責 垣見 裕司

どうなる SS業界2010 時事問題解説

1.新仕切り問題等
 2008年10月 新仕切、コスト積み上げから時価、月から週決め、大手に厳しい明瞭値引き
 2010年6月 新新仕切、後決め、CIF下限UP、ブランドUP、運賃UP、元売のみ利する改訂
 2010年10月、同改訂、先決め、RIMから独自指標へ、覚書から特約店のみ捺印の確認書
 結論、系列SSよりPBSSの方が圧倒的に有利、JHの一人勝ち?、プロパー店の廃業加速。
2.元売問題等
 新日石とJomoの統合は、部外者からみるより 実は遥かにドラスティックな統合だった。
 恭順の意を表さざるを得なかった多くの元売、また多くの地域。何とか維持出来た業転価格。
 結果として 元売は、4−6月は最低限の利益は確保、7-9月もますまずとみられている。
 しかし、元売の背中を強く推す、エネルギー供給高度化法は、一部元売にはかなり辛い話。
 結論として 一部元売は別として、事後調整はない。元売に頼っていてはダメ。
3.ガソリン需要は伸びるのか
 よく売れたプリウスド、電気自動車i-MiEVも一般発売が開始され、日産リーフも出てくる。
 ヴィッツ、フィットもハイブリッド発売。エコカー減税は自動車業界救済で需要抑制策ではない。
 オイルショック時 1974以前 28.7円の税が1979/6 53.8円が需要抑制策。環境税炭素税?
 結論 ガソリン需要はは、ピーク比、半減するくらいの覚悟はもっていた方がよい。
4.ガソリン粗利は増えるのか、これもまず期待できないし 期待しない方がよい。
5.カーケア(整備)等で食えるのか
 今、事実上SSでレクサスが触れないように、ハイブリッド車や電気自動車を有料で整備を
 するのはかなり難しくなっていくだろう。最低限、認証工場資格が必要。
6.SSが太陽光発電販売や燃料電池販売を収益の柱とするのは、現時点では不可能に近い
どうする SS業界2010
都心や世帯当たりの車両保有台数が低ければ、レンタカー等の新事業もOK
しかし、多くのSSにとっては、洗車等の基本に戻るべきではないか。
そして、各種コーティング等の付加価値洗車を行っていく必要があるのではないか。
近未来自動車も車が汚れることに関しては何ら、変わりがない。
一方、今、世の中には地主がやってのみ採算があるコイン洗車場の他は、
洗車専業で十分利益を出しているのは、快洗隊他、ごく一部の業者しかないのではないか
格安レンタカーを専業でやってもハード代人件費代を考えると採算に合わないのと同様に
洗車専業で黒字にするのには、実は弊社も亀戸閉鎖時に真剣に検討したが無理だった。
SSとのハードやソフト人件費、そして来店動機等のマッチングがあり初めて成立する。
洗車やましてや 高額コーティングは、機会を入れたら、即売りあがるものではない。
それには完璧な CSサービスで 顧客の心からの信頼を得ることが必要。
その完璧なCSサービスを感動のレベルで継続するには、真の従業員のやる気と満足が必要。
やらせる のではなく やりたくなる仕組みを作る事が大切。
その社員指導はコーチングで行うと、やりたいという自発エネルギー効率は、やらされの10倍。
以上の話を、経営者も社員も理解し実践しているか。それが以下の通りです
「やらされる仕事」から「やりたくなる仕事」へ 全ては自分の為でいい。
      2009/8/6 福島石商 9/17長野石商 オートジョイ西八王子 所長 田中浩二
1. 実際にやりたくなる職場環境 会社が我々を認めてくれている。

   垣見油化は、まず第一に、何でも言える非常に風通しの良い会社です。普通は、
   あり得ないそうですが、トップに寛容の精神があるので一度やめた社員でも、
   その人物が優秀なら職場復帰が可能なのです。 1度辞めた社員は、ある意味
   「社会勉強」をし、外から垣見油化を見て、会社の良さに気付くので、運よく復帰
   したあとは、むしろ会社の良さを語る社員となっています。 また社員の努力を常に
   見てくれている会社で、社員なら誰でも所長になれるチャンスがあります。
   特に最近は、3箇所にまで減った直営SSが、毎年1箇所ずつ増え、この3年間で
   6箇所になりましたので、そのチャンスが大いに増えた訳です。
   若い所長が多いのも事実で、ベテラン社員も納得し、それを見守っています。
   従って所長から副所長になって、また所長に戻るということもめずらしくありません。
   そして我々一人一人を認め尊重してくれているということも感じます。それは運営者
   交代での引き継ぎの時などにその違いを認識しました。SSを引受けるか否かという
   経営的な判断も、所長会の意見を尊重してくれるのです。営業時間一つでも、
   ガソリン数量が仮に減っても、その方が、総合効率が良いなら、時間短縮を認めて
   くれます。
   またアルバイトの採用時の面接もユニークです。危険物資格の取得を勧め、
   「では挑戦します」と決意表明するだけで、会社はその意欲を信頼し、危険物手当を
   2カ月先出ししてくれるのです。この制度にはアルバイト本人の方がビックリ。先生や
   親からも「期待」されたとこのない自分に垣見油化の田中所長は期待してくれた。
   自分が試験に受かることを信じてくれた。これだけてもアルバイトは感動です。そして、
   やらされる試験勉強ではなく、自ら初めて自発的にやる試験勉強なので意気込みが
   違うのです。そして運よく2ケ月で取得出来たら、もう嬉しくてたまりません。
   口コミで友達に話したりして、アルバイトがアルバイトを呼んできてくれるような好循環が
   発生するのです。
   また石油部の課長や部長をはじめ、専務に至るまで、なんでも話せる環境を会社が
   作ってくれているだけでなく、年に一度、社長、専務との単独の面談がありますが、
   これも他社ではあり得ないことでしょう。    本人の弁 以下目次のみ

2.接客でお客様とのコミュ二ケーション
   モニターチェックについて
   2007年度は、全国1万店の中で、1位と20位入賞店1店の計2店。
   2008年度は、全国1万店の中で、弊社直営6SS中3店が20位入賞の快挙。
   接客マニュアルは誰が作るか
   他社とのマニュアル制作、指導、継続の違い 継続と徹底)

3. 我々の所長会 何故我々社員も日本一と思えるのか
   販売会議(販促)ではない、どこが違うのか。
   所長会がここ7年で1回だけ、やらなかった理由。
   所長会で感動した出来事(専務の話)。以下略

4. 社員から見た垣見油化
   
5. 心からの洗車でお客様はどう変わるのか
   洗車は当社にとってガソリン+軽油の粗利<洗車収益
   引渡しの際が本当は一番大切。その時に何をするのか。
   
6. 今日から出来るドライブウェイ動作の基本
    @ABCDEFGHIJ

そして質疑応答では、会場の皆さんから出る色々な質問に、田中所長が先に答え、後から
私が答えるというスタイルで進み、最後には、田中所長の「突然チェックで良い点を取れる
パフォーマンス」の秘伝公開で、大拍手の元に無事終了しました。
洗車収益向上のための 具体的秘訣 2010-9-17 秋田石商
      八王子エリアマネージャー 八王子 八王子長沼 所長 福 高志  
1.自己紹介 出身 年齢 入社のきっかけ 初所長 モットー 趣味は
   今日の、講演の目的は、何ですか、良い話を聞けば自然と売上向上?
  
2.洗車は、高い顧客満足度(CS)が必要。それを支える従業員満足度(ES)
   当社スタッフのESは 本当に高いのか 現場の本音
   洗車収益はES、CSのバロメーター 
   従業員のやる気がなければ決して実績は上がらない

3.次に大切なのは、お客様と「コミュニケーション」
   会社も私も迷ったら お客様に聞いて来た。(普通の特約店は元売に聞く?)
   事ある度に実施して来た顧客アンケート。 その内容も方法も我々が所長会で自ら作った。
   洗車等で時間のあるお客様は、しっかり書いてくれた。 我々も返事をしよう。
   その回答はそのまま我々の決意表明。それをポスターにして張り出した。
   最も迷ったのは、フルサービス か セルフか
   当社は1990年12月 フルサービスでオープン。その後セルフ解禁でセルフ全盛?
   2005年4月からフルとセミセルフの選択制にしたこともあった。変則スピリット
    しかしCSアンケートでお客様からの訴え 「垣見さんだけはセルフにしないで」
   2008年7月、時代に逆行し、セミセルフからからのフルサービスに戻した、本当の理由
   近隣地区のフルサービスは7から3にまで激減し 道のり2kmのフルは当社だけとなった。
   最近、感じる残存者利益。

4.お客様に心より喜んで頂ける 最高の顧客満足(CS)洗車を目指して
   基本コンセプト、SSで感動を与えられる商品は何か
   ガソリンは無くなっていやいや 車検は法律だからいやいや 来ていた事に気付いた
   そこに感動があるのは洗車だけではないか (実はレンタカーも感動ビジネス)

5.大切なのは、洗車受注に至らなかった時の対応だ車の基本はCS 。
   受注出来なかった時がある意味一番大切。ノーリアンションは、??? 以下

6.コーティングという高額商品を如何に販売していくか
   高額コーティング=高収益、収益に比例してお客様の満足度も上昇。
   亀戸と当社初運営のセルフ河辺SSも洗車機撤去しWing設置で収益向上
   今後、SSが勝ち残るために必要なものは、CS 、ES、手洗い洗車、高額コーティング
   出来れば快洗Wing、快洗Jrが欲しい。許されないのはスタッフによる品質格差。
   磨きの技術指導は快洗隊さんへ。女性アルバイトも自分の為に磨き技術資格取得
   他業者がうらやむ来店動機と来店頻度を 生かすも殺すも我々の取り組み次第

7.高額商品販売への道
   売り手のためのキャンペーンではなくお客様の立場に立ったキャンペーンとは
   SSに衝撃が走った、中略  自作のローコスト制作の販促チラシはこんな程度。

8.大切なのは、ハードや技術もさることながら 「スタッフを如何にその気にさせるか」
   やらせるのではなく、やりたくなる環境を作るのが所長の仕事
   そして会社の為ではなく 自分のためでいい それも気がついてもらうこと。
  スタッフをその気にさせるには、丸秘策  @ABCDEFGHI
  高圧的に「やらせている」仕事は長続きしない。その時だけ良くても意味が無い。
  一度や二度の成功があったとしても永続的な成功はありえない

最後に 現在、大手企業初め人件費等の経費削減で利益を捻出しているSSが多い状況だが、
そんな安定感の無い泥舟に好んで乗る社員がいるだろうか。私は、洗車収益を向上させ、
多くのスタッフを雇用し、会社収益とともに、スタッフの収入も向上させたい。 それは、店舗を
任せられた所長としての社会的責任だと思う。


セミナーで使用した参考写真
 
   オートジョイ八王子SS全景         有名な 3台同時洗車風景

   
  コーティング作業風景              
お子様にお待ち頂く為のキッズコーナー

関連する 月刊ガソリンスタンド 業界新聞掲載資料

月刊ガソリンスタンド 2008年10月号   あの人に聞きたい
新日石1万店の頂点に立つ 「CSはESから」の仕事術
   垣見油化 オートジョイ西八王子所長 田中浩二 

   86-87ページはこちら   88-89ページはこちら  

月刊ガソリンスタンド 2009年9月号
  業界ニュースの行間を読む SS業界に願を込めて
   垣見 田中の福島石商講演報告

   158-159ページはこちら 160-161ページはこちら  

日刊油業報知 2009年9月18日 記事
  実践ES 事例紹介 トップと現場が本音を語る
   垣見 田中の福島石商講演報告


日刊油業報知 2010年9月27日 記事
  実践洗車 垣見油化の現場を徹底検証
   満足度NO1の洗車術とは、
   垣見 福の 秋田石商講演報告


ぜんせき 新聞 2010年9月29日 記事
  秋田経営者向け セミナー (洗車は)従業員満足が大切
   垣見 福の 秋田石商講演報告